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落差の小さな水路での小水力発電

落差の小さな水路での小水力発電

農業用水、河川水、工業用水排水などの水路に落差の少ない流れでは、水力発電を適用することが困難であったが、このような流れでも発電が可能な小水力発電機が開発されている。

協和コンサルタンツ㈱では、1mの落差でも発電できる「相反転型」の小水力発電機を2016年10月から発売した。この水車は2枚の逆方向に回転する水車羽根で、発電機の外側コイルと内側磁石をそれぞれ逆方向に回転させて、コイルと磁石の相対的回転速度を倍増することで発電力を増加させるものである。

NTN㈱では、水路の流速をエネルギーに変える流水式プロペラ水車の実証試験を福島県須賀川市の「新安積疏水(しんあさかそすい)」で2016年8月に実施し完了した。100mの水路に10台の水車を上流から下流に配置した実証試験の結果、互いの水車の干渉が無いことも確認された。この方式では流速2m/sの水路で一台当たり1kWの発電が可能という。

低落差で発電が可能な小水力発電機の開発についてはこれ以外にも、東北小水力発電㈱、秋田県産業技術センターおよび早稲田大学との共同研究、北陸精機㈱と富山県立大学短期大学の共同研究、茨城製作所㈱と茨城大学との共同研究で開発されている。(2017年1月)

 

表1  低落差小水力発電機の例

  開発企業 方式 有効落差 流量 出力
1 協和コンサルタンツ㈱ 相反転方式 0.7〜0.9m 0.15〜0.2m3/s 450〜600W
2 北陸精機㈱ 縦型軸流水車 1〜3.5m 0.1m3/s以上 100kW 以下
3 日本小水力発電㈱ サイフォン式縦軸水車 1.5〜60m 0.15〜1.4m3/s 0.7〜50kW
4 石垣㈱ サイフォン式縦軸水車 1〜7m 0.07〜1.5 m3/s 2〜20kW
5 JAGシーベル㈱ 垂直2軸型水車 2〜20m 0.1〜3.5 m3/s 0.4〜44kW
6 東北小水力発電㈱ チューブラ式プロペラ水車 2〜80m 0.05〜0.7 m3/s 3〜200kW

出典:
協和コンサルタンツHP
http://www.kyowa-c.co.jp/prdt/hydr/hydr01_02.html
北陸精機HP
http://www.s-hokuriku.com/archimedes.html
日本小水力発電㈱HP
http://www.tohoku-hydropower.jp/product/images/hachiko_t.pdf
石垣㈱
http://www.ishigaki.co.jp/Products/Catalogue/PDF/P54.pdf
JAGシーベル㈱HP
http://www.jagseabell.jp/service/index.html
東北小水力発電㈱
http://www.tohoku-hydropower.jp/product/images/hachiko_t.pdf

 

表2  流速式小水力発電装置の例

  開発企業 方式 流速 出力
1 茨城製作所㈱ 集水増速装置を有する流水式軸流水車 1.75m/s 160W
2 NTN㈱ 流水式プロペラ水車 2m/s 1kW

出典:
茨城製作所㈱HP
http://www.earthmilk.jp/cappa/
NTN㈱
http://www.ntn.co.jp/japan/news/press/news201600062.html

 

参考資料:
• 新エネルギー新聞2016年(平成28年)10月17日付
• 協和コンサルタンツHP
http://www.kyowa-c.co.jp/prdt/hydr/hydr01_02.html
• NTN㈱
http://www.ntn.co.jp/japan/news/press/news201600062.html
• 日本の小水力発電導入ポテンシャルは898万kW
https://www.asiabiomass.jp/topics/1207_05.html

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