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バイオエタノール燃料電池自動車の開発

バイオエタノール燃料電池自動車の開発

日本では、自動車用バイオ燃料として、ガソリンに容積比で10%のバイオエタノールを混合したE10が認められている。2016年6月14日に日産自動車が発表したバイオ燃料電池車は、100%のバイオエタノールを燃料として使用できる。

いままで開発された燃料電池自動は、水素を燃料としたため、水素ガスを700気圧という高圧で供給するために4〜5億円かかる水素ステーションの建設が必要であった。これに対してバイオエタノールの場合は液体燃料であるため、既存のガソリンスタンドの改修で供給が可能である。また、図1に示すバイオ燃料電池車では、従来の燃料電池車の水素タンクの代わりにバイオエタノール用燃料タンクとバイオエタノールから水素を作る改質器を搭載している。

今回、日産自動車が発表したバイオ燃料電池車に搭載されているバイオ燃料電池は、固体酸化物型燃料電池(SOFC)と呼ばれる方式で、従来の燃料電池車で採用している固体高分子膜燃料電池(PEFC)とは異なる方式である。SOFCを燃料電池車に採用するのは世界初であり、このSOFCは反応温度がPEFCよりも高く、高効率である特徴がある。ただし、高温で作動するので耐久性に対してはこれから検証する必要がある。

日産自動車は2020年の販売開始を目標としており、バイオエタノールの生産が多く、既にガソリンスタンドに100%バイオエタノールが販売されているブラジル(図2参照)などで普及が進むことが期待されている。しかしながら、現状のバイオエタノールはトウモロコシやサトウキビから製造されるので食料と競合することにも考慮が必要である。(2016年8月)

 

図1  バイオ燃料電池車の構成(出典:日産自動車プレスリリースを元に作成)
図1  バイオ燃料電池車の構成(出典:日産自動車プレスリリースを元に作成)
https://newsroom.nissan-global.com/releases/160614-01-j?lang=ja-JP

 

図2  バイオエタノール生産量(2015年)
図2  バイオエタノール生産量(2015年)
出典:Alternative Fuels Data Center ホームページ
http://www.afdc.energy.gov/data/search?q=ethanol

 

参考資料:
• 日産プレスリリース
https://newsroom.nissan-global.com/releases/160614-01-j?lang=ja-JP
• Alternative Fuels Data Center ホームページ
http://www.afdc.energy.gov/data/search?q=ethanol

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