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CIS太陽電池における世界最高変換効率の達成

CIS太陽電池における世界最高変換効率の達成

薄膜太陽電池の一種であるCIS太陽電池は、シリコンを使用せずガラス基板上に化合物を成膜して製造できることから、安価な太陽電池として期待されている。薄膜系太陽電池の共同研究を進めているNEDOと日本のソーラーフロンティア株式会社は、CIS太陽電池として世界最高の変換効率22.3%を達成したと2015年12月8日に発表した。今回達成された変換効率は、現在最も多く使われている多結晶シリコン太陽電池の変換効率21.2%を上回っている(図1)。

CIS太陽電池は、銅(Cu)、インジウム(In)、セレン(Se)からなるカルコパイライト結晶構造を持つ半導体を光吸収層として、さらにガリウム(Ga)を添加することで変換効率を高めることができる。構造はガラス基板の上にモリブデン電極層を成膜し、その上にp型CIS光吸収層、n型薄膜層(ZnO)を積層したもので、今回得られた変換効率はCIS光吸収層表面品質の向上やpn接合形成技術の改良により達成された。

ソーラーフロンティア株式会社は、1993年にNEDOから研究開発を受託してから、一貫してCIS太陽電池の開発を行ってきた。2011年には宮崎県に、年産900MWの国富工場を立ち上げCIS太陽電池の世界最大のメーカーとなっている。今回の研究成果を製品に反映して、低コスト、高効率の太陽電池の普及が進むことが期待される。(2016年1月)

 

図1  太陽電池種類別最大変換効率(研究開発段階)
図1  太陽電池種類別最大変換効率(研究開発段階)
出典:NREL太陽電池変換効率の推移(2015年8月6日版)
http://www.nrel.gov/ncpv/images/efficiency_chart.jpg
NEDOプレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100503.html

 

図2  CIS太陽電池の基本構成

図2  CIS太陽電池の基本構成
出典:AIST 太陽光発電成果報告会2015資料を基に作成

 

参考文献:
• NEDOプレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100503.html
• ソーラーフロンティアプレスリリース
http://www.solar-frontier.com/jpn/news/2015/C051170.html
• AIST 太陽光発電成果報告会2015資料

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