HOME  >   トピックスアーカイブ  >  タイでバガスからのバイオエタノールプラント完成

タイでバガスからのバイオエタノールプラント完成

タイでバガスからのバイオエタノールプラント完成

タイでは、ガソリンの消費量を減らすために、国内で豊富なサトウキビから生産したバイオエタノールを、ガソリンに添加した「ガソホール」の利用が政府主導で進められている。タイのサトウキビ生産量は世界4位、バイオエタノールは世界5位である(図1図2)。

サトウキビから砂糖を取り出す際の残渣として、サトウキビの搾りかす(バガス)が発生する。バガスは今まで製糖工場のボイラ燃料として利用されていたが、それで消費できないバガスは廃棄されていた。2012年から日本のNEDOとタイ王国工業省サトウキビ・砂糖委員会(OCSB)が協力して、廃棄バガスからバイオエタノールを取り出す実証プラントの建設を進めてきたが、この度完成し2015年の8月末に運転を開始した。このバイオエタノール製造プラントは、月島機械とJFEエンジニアリングがNEDOの委託を受け、タイ国サラプリ県の製糖会社グループのエネルギー管理会社であるThai Roong Ruang Energy Co.,Ltdの敷地内に建設された(図3)。バガスの処理能力は1,300トン/年で、これからバイオエタノール100kL/年を製造する。

このプラントでは、月島機械が永年に渡って開発した技術を適用し、酵素生産微生物から分離されるセルラーゼをセルロースの糖化に使用し、生成された糖を酵母で発酵してエタノールを製造するものである。図4に示すように通常は糖化と発酵を別の反応槽で行うが、今回のプラントでは、同じ反応槽で行う同時糖化発酵技術で行うことを特徴としている。また、セルラーゼの製造をこのプラント内で行う、酵素オンサイト生産技術も採用されている。この技術により、今まで製糖工場の燃料としては使いきれなかった20〜40%の廃棄バガスからもエタノールが製造できることになる。(2015年10月)

 

図1  サトウキビ生産量(2013)
図1  サトウキビ生産量(2013)
出典:FAO(FOOD AND AGRICULTURE ORGANIZATION OF THE UNITED NATIONS)統計
http://faostat3.fao.org/home/E

 

図2  バイオエタノール生産量(2014)
図2  バイオエタノール生産量(2014)
出典:REN21 Global Status Report2015
http://www.map.ren21.net/status-of-renewables/global-status-report/

 

図3  プラント設置場所
図3  プラント設置場所

 

図4  バガスからのバイオエタノール製造フロー
図4  バガスからのバイオエタノール製造フロー

 

参考資料:
• FAO(FOOD AND AGRICULTURE ORGANIZATION OF THE UNITED NATIONS)統計
http://faostat3.fao.org/home/E
• REN21 Global Status Report2015
http://www.map.ren21.net/status-of-renewables/global-status-report/
• NEDOプレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100438.html
• Thai Roong Ruang Energyホームページ
http://www.trrsugar.com/e_group_ethanol.asp

その他のトピックス