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太陽光発電パネルのリサイクル検討開始

太陽光発電パネルのリサイクル検討開始

2012年の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の開始から3年が経過し、太陽光発電の導入が急激に進んでいる。この制度による太陽光発電の買取期間は、10kW未満は10年、それ以上は20年と設定されているため、太陽光発電パネルが寿命を迎えたり、期間終了後の買取価格が低下することによって、10年、20年が経過した時点で大量の太陽光パネルが廃棄される可能性がある。一般的な多結晶シリコン太陽電池パネルのガラス基板は重い上に、アルミフレーム、シリコン基板や配線材を含んでいる。また耐久性を高めるためにシリコン基板と配線材はEVAという樹脂で強固に封止されており、ガラス基板との分離も難しく現状ではリサイクルは進んでいない。このような太陽光パネル廃棄物のリユース・リサイクルのための報告書が環境省から2015年の6月に公表された。この報告書では、寿命が20年、25年、30年の3ケースについて廃棄見込み量を推定しており、寿命25年のケースでは、2020年度に約3000トン、2030年度に約30,000トン、2039年度には約800,000トンの太陽光パネルが廃棄されるとしている(図1参照)。

このように大量に発生する太陽光パネル廃棄物を、産業廃棄物として処分するのではなく、リユース、リサイクルするための技術開発を2014年度からNEDOが開始しており、分離処理コスト5円/Wを目標としている。2015年度には新たに5つの開発テーマが採択された(表1)。
これらの技術開発により、太陽電池パネルのアルミフレーム、ガラスおよび配線材である銀などを経済的に回収できることが期待される。(2015年10月)

 

図1  太陽光パネル排出見込み量(寿命20、25、30年の場合)
図1  太陽光パネル排出見込み量(寿命20、25、30年の場合)
出典:環境省 太陽光発電設備等リユース・リサイクル適正処分に関する報告書
http://www.env.go.jp/press/files/jp/27519s.pdf

 

表1  2015年度 NEDO太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト採択テーマ

  研究開発テーマ 実施者
1 ウェット法による結晶系太陽電池モジュールの高度リサイクル実用化技術開発 東邦化成株式会社
2 合わせガラス型太陽電池の低コスト分解処理技術実証 ソーラーフロンティア株式会社
3 PVシステム低コスト汎用リサイクル処理手法に関する研究開発 株式会社新菱
4 結晶シリコン太陽電池モジュールのリサイクル技術実証 三菱マテリアル株式会社
5 ホットナイフ分離法によるガラスと金属の完全リサイクル技術開発 株式会社浜田、
株式会社エヌ・ピー・シー

出典:NEDOプレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100454.html

 

参考資料:
• 環境省プレスリリース
http://www.env.go.jp/press/101130.html
• NEDOプレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100454.html

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