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2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたバイオジェット燃料導入

2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたバイオジェット燃料導入

格安航空会社(LCC)の急増に象徴されるように、航空輸送部門のエネルギー消費量は世界的に増加しており、世界のCO2全排出量の約2%に達している。これに対してICAO(国際民間航空機関)とIATA(国際航空運送協会)を中心に、世界の航空関連機関が地球温暖化ガス(GHG)排出量の削減を目指して、燃料効率改善や再生可能ジェット燃料の実用化に取り組んでいる。IATAの設定した環境目標は、2050年までに2005年比で航空業界のCO2排出量を、50%削減するという意欲的なものである。

日本の航空会社でも2009年に日本航空(JAL)、2012年には全日本空輸(ANA)と日本貨物航空(NCA)が、バイオジェット燃料の試験飛行を実施した(表1)。しかしジェット燃料は厳密に規格化されており現状では石油系ジェット燃料と混合して使用するに留まっており、より適した成分の燃料の開発が行われている。

このような動きを受け、国土交通省と経済産業省では、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向け、バイオジェット燃料の導入までの道筋検討委員会を設置し、2015年7月7日に第1回委員会が開かれた。主な検討内容は、以下の3点である。

  • 2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたバイオジェット燃料によるフライト計画
  • バイオジェット燃料の供給環境整備
  • 国産バイオジェット燃料生産の見通し

道筋検討委員会では、オリンピックにおけるサプライチェーン等を精査する「サプライチェーンワーキンググループ」と供給可能量の精査等を行なう「燃料製造ワーキンググループ」を設け、具体的な検討を進める。(2015年8月)

 

表1  日本の航空会社によるバイオジェット燃料試験フライト

  日本航空(JAL) 全日本空輸(ANA) 日本貨物航空(NCA)
飛行形態 試験飛行 空輸飛行 空輸飛行
使用機材 ボーイング747-300 ボーイング787-8 ボーイング747-8F
バイオジェット燃料の原材料 カメリナ、ジェトロファ、藻類 廃食油 廃食油
実施日 2009年1月30日 2012年4月16日 2012年8月2日
飛行区間 仙台上空 エバレット(米国)〜羽田 エバレット(米国)〜羽田
バイオジェット燃料使用エンジン比率および燃料混合比率 4発の内1発に50% 2発の内1発に15% 4発の内1発に15%

出典:2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたバイオジェット燃料の導入までの道筋検討委員会 資料
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/biojet/pdf/001_02_00.pdf
を基に作成

 

参考資料:
• 経済産業省プレスリリース
http://www.meti.go.jp/press/2015/07/20150702003/20150702003.html
• 2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたバイオジェット燃料の導入までの道筋検討委員会 資料
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/biojet/pdf/001_02_00.pdf
• 航空業界の再生可能ジェット燃料への取組状況
http://www.pecj.or.jp/japanese/minireport/pdf/H27_2015/2015-009.pdf

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