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電力システム改革の本格化(日本)

電力システム改革の本格化(日本)

電力小売の全面自由化に向けて、大手電力から送電部門を切り離すことを義務付けた電気事業法の改正案が2015年6月17日に国会で成立した。この電力システム改革は、大きな事業体制の変革を伴うため、3段階で進められる。

第1段階として、2015年4月に設立された「電力広域的運営推進機構」が、地域をまたいだ電力供給を含めて電力需給を調整する。この仕組みにより北海道内の電力系統だけで風力発電の変動の吸収が困難な場合でも、本州の電力系統と連系することによって、北海道内の風力発電の出力を抑制しなくて済むようになる。次の第2段階では、2016年をめどに実施される電力小売の全面自由化によって、消費者が太陽光や風力で発電している電力会社を選ぶことが可能になる。そして第3段階では、2020年4月に電力会社の発電部門と送配電部門を分離する「発送電分離」を実施する。これによって送配電会社の独立性を高め、再生可能エネルギー発電の新規事業者が送電線に連系しやすくして新規参入を奨励する。最終的には競争を通じ電力料金が下がることを狙いとし、2020年以降に電力料金の規制撤廃を目指している。表1に示すように、2000年に大口需要家に対する新規参入自由、地域外供給可能、料金規制なしで始まった電力システムの改革が、一般家庭まで及ぶ道筋が定まった。(2015年8月)

 

表1  電力システムの改革の道筋

  対象 契約電力 内容
2000年3月 大規模工場、オフィスビル、デパート等 2,000kW
(20,000V)
新規参入自由、地域外供給可能、料金規制なし
2004年4月 中規模工場、中小ビル、スーパー 500kW
(6,000V)
2005年4月 小規模工場 50kW
(6,000V)
2015年4月 電力会社 広域的系統運用
2016年 すべての需要家 小売参入・電力会社選択全面自由化
2020年 電力会社 発送電分離
2020年以降 すべての需要家 小売料金の規制撤廃

出典:
経済産業省「電力システムに関する改革方針
経済産業省「電力改革システムの工程表
を基に作成

 

参考資料:
• 経済産業省「電力システムに関する改革方針」
http://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/system_reform002/pdf/20130515-2-3.pdf
• 経済産業省「電力改革システムの工程表」
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/denryoku_system_kaikaku/pdf/report_002_02.pdf
• 経済産業省プレスリリース
http://www.meti.go.jp/press/2014/03/20150303001/20150303001.html
• 電力広域的運営推進機構HP
https://www.occto.or.jp/koiki/koiki/index.html

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