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日本発のペロブスカイト太陽電池の進歩

日本発のペロブスカイト太陽電池の進歩

日本の研究者が開発した新しい太陽電池が世界の注目を集めている。2009年に桐蔭横浜大学の宮坂力教授のグループが、ペロブスカイトという結晶構造を持つ化合物の薄膜が太陽電池として機能することを突き止め、3.9%の発電効率を実証した。その後2012年に、桐蔭横浜大学とオクスフォード大学の共同研究で改良を進めた結果、最大発電効率10.9%を実現し世界中から注目された。米国再生可能エネルギー研究所(NREL)では世界中の太陽電池の効率を審査して発表しているが、2015年6月時点では、韓国化学研究所が開発したペロブスカイト太陽電池が20.1%の最高効率を示している。

ペロブスカイト太陽電池は、発表からわずか6年ほどでシリコン結晶太陽電池以外の、アモルファスシリコン太陽電池、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池を上回る発電効率を達成したことになる(図1参照)。

ペロブスカイトとは、結晶構造の一種で「灰チタン石(ペロブスカイト)」と同じ結晶構造の名称である。太陽電池として研究中のものは、CH3NH3PbBr3あるいはCH3NH3PbI3の化学式で表わされる(図2参照)。この太陽電池は、酸化チタンの多孔質膜上に、原料となる溶液を塗布することで容易に形成できることから、高い発電効率だけでなく低コストの太陽電池としても期待されている。(2015年7月)

 

図1  研究段階の太陽電池最高変換効率の推移
図1  研究段階の太陽電池最高変換効率の推移
出典:NREL HPを基に作成
http://www.nrel.gov/ncpv/images/efficiency_chart.jpg

 

図2  ペロブスカイト結晶構造
図2  ペロブスカイト結晶構造
出典:桐蔭横浜大学 宮坂研究室HP を基に作成
http://www.cc.toin.ac.jp/sc/miyasaka/

 

参考資料:
• 桐蔭横浜大学 宮坂研究室HP
http://www.cc.toin.ac.jp/sc/miyasaka/index.html
• Science HP
http://www.sciencemag.org/content/338/6107/643.abstract?sid=86ca627b-9127-4f28-8808-4999ba568391
• Chemistryworld HP
http://www.rsc.org/chemistryworld/2015/01/new-ion-continues-perovskite-solar-cell-record-flat-out-progress
• NREL HP
http://www.nrel.gov/ncpv/images/efficiency_chart.jpg

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