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ラオスの水力発電の状況

ラオスの水力発電の状況

ラオスは、人口は約690万人、一人あたりのGDPは1,697ドルの低開発途上国(Least Developed Country)とされているが、GDP成長率はアジアでもトップレベルの7.4%であり、低開発途上国からの脱却を目指してサービス業と建設を含む工業部門を中心に拡大している。ラオス国内には、中国雲南省から流れるメコン川が南北に1500km縦断しており、この豊富な水力資源を利用した発電事業も経済発展に貢献している。

メコン川流域の包蔵水力は18,000MWで、2014年11月までに3,244MWの水力発電所が建設され、国内需要と電力輸出のために運転されている。現時点でメコン川本流域には9件の大型水力発電所の建設計画があるが、大型水力発電所建設に対しては環境アセスメントの厳格化が下流域の諸国から求められている。一方、環境への影響が比較的少ないメコン川の支流域では、開発可能な小水力発電(ラオスでは5MW以下)の包蔵水力は12,500MWとされている。

ラオスでは、2020年までに90%の世帯電化率の達成を目標としており、2010年に73%であったのが、2013年には87.34%まで電化が進んだ。この内の約2%が再生可能エネルギーによる非系統連系(オフグリッド)電源によるものである。まだ電化されていない遠隔地や山間部の約136,000世帯に対しては、送電線の延長よりも小水力、太陽光発電等の消費地におけるオフグリッド電源が経済性の面から期待される。

日本は政府開発援助(ODA)として、表1に示すように水力発電開発に協力している。その開発援助を受け1971年に運転開始したラオスの最初の水力発電所であるナムグム第1水力発電所では、2009年に日本の関係者の手で拡張準備調査を行ったが、その結果を受けて2018年に運転開始する計画で工事が進められている。また、図1に示す電化の進んでいない北部のポンサリー県への小水力発電に対しては、事前調査から建設まで一貫して日本の関係団体が行っており、2015年に完成する予定である。(2015年6月)

 

表1  ラオスにおける水力発電関連ODA事業

時期 名称 内容 事業者
2009年 ナムグム第1水力発電拡張事業準備調査 設備容量155MWの拡張(20〜60MW) JICA
電源開発(株)
日本工営(株)
2013年 小水力発電事業 450kWの小水力発電所の建設 JICA
東京電力、東電設計
(株)安藤・間
明電舎(株)

出典:各種参考資料から作成

 

図1  水力発電関係ODA事業実施地域
図1  水力発電関係ODA事業実施地域
出典:各種参考資料から作成

 

参考資料:
• 2014年度IMF推計
• JETRO ラオス概況
http://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/la/data/overview20150310.pdf
• JETRO調査レポート
http://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/7e86a725b4b62adf/20150019a.pdf
• Lao PDR National Sustainable Energy Strategy Report 2014
http://www.unescap.org/sites/default/files/Lao%20PDR%20National%20Sustainable%20Energy%20Strategy%20Report.PDF
• 電源開発(株)ニュースリリース
http://www.jpower.co.jp/news_release/news090202.html
• JICAホームページ
http://www.jica.go.jp/oda/project/1260810/index.html
• ACe建設業界2015年2月号
• 日本経済新聞2014年5月29日版

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