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地中熱利用ヒートポンプの設置状況

地中熱利用ヒートポンプの設置状況

2015年1月に環境省は地中熱利用ヒートポンプシステムの設置状況を発表した。今回は2013年末までの実績をまとめたものであるが、前回調査の2011年末の累積設置件数990に対し、1,513件となり、約1.5倍となった。2011年以降、単年度の設置件数が200件以上で推移し、毎年新規設置の記録を更新している(図1参照)

都道府県別に見た場合、累積導入件数では北海道が426件で1位であり、2位の東京都の4倍の累積設置件数となっている。2013年末の上位10都道府県には、図2に示すように、東北5県と関東3県が含まれている。2011年から2013年の増加率では、1位は新潟県、2位秋田県、3位山形県の順である。

地中熱ヒートポンプは、地中温度が夏季は外気温より低く、冬季は外気温より高いことから夏季は地中に熱を放出する、冬季は地中から熱を汲み上げることで、夏は暑く、冬は寒い外気を熱源とする空調・給湯機器に較べて、省エネ化を実現するシステムである。地中熱ヒートポンプの作動原理を、冷房運転を例に図3で説明する。①まず圧縮された高温の冷媒ガスは室外機で、不凍液と熱交換することで冷やされ、液体になる。②その後、膨張弁を通過することで、低温のガスになる。③この低温のガスで空気が冷やされ、室内機から冷風が吹きだされる。そして温められた冷媒ガスは圧縮機に戻り循環する。④一方、室外機で高温になった不凍液は地中(15℃程度)で冷やされ、循環する。夏の30℃前後の大気で冷媒ガスを冷やすよりも15℃程度の不凍液で冷やすことで効率的な冷房運転が可能になる。暖房の場合は、図3の冷媒循環の方向を逆にすることで、室内に温風を得る。

地中熱利用のヒートポンプ導入促進のために、国や自治体は補助金を交付して支援しており、今後設置件数が増えることでシステムのコストが下がり、更に導入が進むことが期待される。(2015年3月)

 

図1 地中熱利用ヒートポンプの設置件数の推移
図1  地中熱利用ヒートポンプの設置件数の推移
出典:環境省ニュースリリースから作成
http://www.env.go.jp/press/100271.html

 

図2 都道府県別地中熱利用ヒートポンプ設置件数ランキング(2013年末)
図2  都道府県別地中熱利用ヒートポンプ設置件数ランキング(2013年末)
出典:環境省ニュースリリース から作成
http://www.env.go.jp/press/100271.html
http://www.env.go.jp/press/15945.html

 

図3 ヒートポンプの冷房運転の作動原理
図3  ヒートポンプの冷房運転の作動原理
(暖房時は①、②、③の流れを逆にし室内機から温風を出す)

 

参考資料:
• 環境省ニュースリリース
http://www.env.go.jp/press/100271.html
http://www.env.go.jp/press/15945.html
• 地中熱利用促進協議会
http://www.geohpaj.org/
•  東京スカイツリーで地中熱ヒートポンプの運転開始(トピックス2012年10月)
http://www.asiabiomass.jp/topics/1210_06.html

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