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バイオガスを燃料とする中温作動型固体酸化物燃料電池

バイオガスを燃料とする中温作動型固体酸化物燃料電池

2014年12月にトヨタ自動車が量産型燃料電池自動車(FCV)を発売し注目を集めいている。燃料電池は、定置式発電システムとしてリン酸塩式燃料電池が多く実用化されている。また、日本が世界に先がけて実用化した電力供給と給湯を行う技術の家庭用燃料電池システム(エネファーム)がある。燃料電池には、表1のように固体高分子燃料電池(PEFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、固体酸化物燃料電池(SOFC)等があり、以上のように実用化が始まっている。

燃料電池は、高純度の水素や都市ガスを改質して燃料に使用するものがほとんどであるが、2014年12月に岡山大と、岡山県農林水産総合センター畜産研究所から発表されたシステムは、豚の糞尿由来のバイオガスを燃料に用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。SOFCは運転温度が高いため、白金触媒を用いなくても高効率が得られる利点があるが、運転開始・停止に時間がかかることや、装置への使用材料が限られるという課題もあった。このシステムでは、バイオガスからの炭素の析出を抑える触媒を適用し、従来の800℃より低い600℃で運転する中温型SOFCを用いて高効率な発電と熱利用を並行して行うことで、バイオマスの高効率利用が期待される。(2015年2月)


表1 燃料電池の種類


固体高分子形燃料電池(PEFC) リン酸形燃料電池(PAFC) 溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC) 固体酸化物形燃料電池(SOFC)
電解質 固体高分子電解質膜 リン酸 溶融塩 ジルコニア系セラミックス
運転温度 常温〜90℃ 150〜200℃ 650〜700℃ 750〜1000℃ (中温形600〜800℃程度)
発電効率 30〜35% 36〜38% 40〜50% 40〜55%
用途の例 家庭用燃料電池システム 燃料電池自動車 モバイル機器電源 分散型発電 分散型発電 分散型発電 家庭用燃料電池システム

出典:東京ガス 燃料電池アカデミーを参考に作成
http://www.tokyo-gas.co.jp/pefc/index.html

 

参考資料:
• 岡山大学プレスリリース
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id257.html
• 岡山県ホームページ
http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/43333_1530888_misc.pdf
• 東京ガス 燃料電池アカデミー
http://www.tokyo-gas.co.jp/pefc/index.html

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