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人工光合成技術の進展(日本)

人工光合成技術の進展(日本)

植物による光合成は、光を必要とする「明反応」により、水を電子と水素イオンに分解して酸素を放出するプロセスと、空気中の二酸化炭素を明反応で生じた電子、水素イオンを用いて、有機物に変換する「暗反応」のプロセスからなる。人工光合成は、2つの電極を用い「明反応」と「暗反応」を連続的に行う技術である。

2013年の12月にパナソニックが人工光合成によるメタン製造を変換効率0.2%に成功したのに引き続き、2014年9月には、変換効率を0.3%に向上させるのに成功し、世界で初めて一般的な植物0.2%(注1)を超えた。この技術では、明反応側にインジウムを添加した窒化ガリウム半導体、暗反応側に銅触媒を用いて、二酸化炭素からメタンやエタノールを作ることが可能である(図1参照)。

さらに2014年11月には、東芝が人工光合成国際会議2014(ICARP2014)で、世界最高の変換効率である1.5%を達成したことを発表した。この技術では、明反応側に太陽電池の技術を応用した多接合半導体、暗反応側に金ナノ触媒を用いて一酸化炭素を得ることができる(図2参照)。東芝では、この技術を改良し、2020年をめどに、火力発電所などから発生する二酸化炭素からの燃料製造の実用化を目指すとしている。(2015年2月)

 

図1 パナソニック開発の人工光合成システム構成
図1  パナソニック開発の人工光合成システム構成
出典:パナソニックプレスリリースから作成
http://panasonic.co.jp/news/topics/2013/118831.html

 

図2 東芝開発の人工光合成システム構成
図2  東芝開発の人工光合成システム構成
出典:東芝プレスリリースから作成
http://www.toshiba.co.jp/rdc/detail/1412_01.htm

 

注1
照射された太陽エネルギーを分母に、生成された物質のもつエネルギーを分子にして求めた効率

 

参考資料:
• 日本経済新聞2014年9月15日記事
• 日本経済新聞2014年11月21日記事
• パナソニックプレスリリース
http://panasonic.co.jp/news/topics/2013/118831.html
• 東芝プレスリリース
http://www.toshiba.co.jp/rdc/detail/1412_01.htm
• 人工光合成でメタン製造に成功(トピックス2014年2月)
http://www.asiabiomass.jp/topics/1402_03.html

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