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宇宙太陽光発電を推進(日本)

宇宙太陽光発電を推進(日本)

宇宙太陽光発電(SSPS)は1968年のPeter.Glaser博士(米国)の提案に始まるが、日本では1980年代から継続的に研究が行われてきた。この技術は、宇宙空間において太陽光発電で得た電力を、電波に変換し、地上のアンテナに送り、再び電力として使用する技術である。太陽光発電を宇宙で行うメリットは、昼夜・天候の影響を受けず24時間発電できることと、大気による散乱の影響がなく強度の高い太陽光で発電できることである。

無線送電を高効率化するためのフェーズドアレー(位相制御アンテナ)方式による世界初の地上送電実験が、2014年12月から京都大学で開始されている。実験には、宇宙システム開発利用推進機構、三菱電機、IHIエアロスペースが参加している。

宇宙太陽光発電は発想も壮大であり、表1の仕様例に示すように、システムの規模も巨大である。宇宙航空研究開発機構(JAXA)において宇宙空間での大型構造物構築に必要な展開装置の地上実証試験が進行中である。さらに、無線送電では、宇宙からの送電時のわずかな角度のずれが、地上での受信位置の大きなずれとなるため、高精度制御が要求される。

この技術の完成までにはさまざまな課題があり、実現は2040年代以降と言われているが、日本政府は宇宙基本計画(2014年11月)、エネルギー関係技術開発ロードマップ(2014年11月)に宇宙太陽光発電を明記し、開発推進の姿勢を示している。(2015年1月)

 

表1  宇宙太陽光発電システムの仕様例

項目 仕様 備考
地上利用電力 100万kW 原子力発電1基相当
宇宙側送電アンテナ寸法 約2.5km x 2.5km  
地上側受信アンテナ寸法 約3km x 3km  
無線送電方向制御精度 0.001度 高度36,000km(静止軌道)

出典:参考資料から作成

 

参考資料:
• 日本経済新聞2014年11月29日夕刊
内閣府 宇宙基本計画
http://www8.cao.go.jp/space/plan/plan2/public_comment_koutei.html
• 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
http://www.ard.jaxa.jp/research/hmission/hmi-ssps.html
• 京都大学 篠原研究室ホームページ
http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/space/shinohara-lab/research.html

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