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微細藻類からのバイオオイル抽出の効率化

微細藻類からのバイオオイル抽出の効率化

微細藻類から燃料を取り出す時に必要な乾燥工程や溶媒を用いた抽出工程で使われるエネルギーを削減するための効率向上に関する研究が行われている。

東京ガスと東京大学では、2014年9月に低温の加熱処理と抽出残渣をメタン発酵することでエネルギー効率を向上することに成功したことを発表した。

図1Aに示す従来のバイオオイルプロセスでは、乾燥加熱と溶媒蒸発に8.1MJ/kg-dryのエネルギーが必要であるが、今回開発された図1Bのプロセスでは、90℃程度の低温加熱で済むため溶媒蒸発と合計しても4.1 MJ/kg-dryの熱量でプロセスが進み、必要エネルギーがほぼ半減した。さらに脱水時の糖分を含んだ廃液と溶媒抽出時の残渣からメタン発酵を行い、そのメタンで発電すれば、電力と主に低温加熱用の熱と微細藻類育成用のCO2を得ることができる。 投入したエネルギーに対して得られるバイオオイルのエネルギーの比を表すエネルギー収支は、従来方式の1.7に対して5.3となり、実用化のための目標値を達成できた。実験に用いた微細藻類(注1)の優れた特性を活かすことが可能になった。今後のスケールアップの研究が期待される。(2014年12月)

 

A. 従来プロセス

図1 微細藻類バイオオイルプロセスフロー

B. 開発プロセス

図1 微細藻類バイオオイルプロセスフロー
図1 微細藻類バイオオイルプロセスフロー
出典:「平成26年度NEDO新エネルギー成果報告会」発表資料 
微細藻類による高効率炭化水素生産プロセスの研究開発を元に作成
http://www.nedo.go.jp/content/100575914.pdf(51.5MB)

 

(注1)
この研究は、乾燥重量の25〜75%のバイオオイルを蓄積する優れた特性を持つボトリオコッカス・ブラウニー種を対象としている。これは淡水域に生息する単細胞の微細藻類である。オイルは細胞が集合したコロニーを覆う物質内に蓄積され、単に搾っただけでは取り出せず、乾燥加熱などの工程が必要であった。

 

参考文献:
• 「平成26年度NEDO新エネルギー成果報告会」発表資料 微細藻類による高効率炭化水素生産プロセスの研究開発
http://www.nedo.go.jp/content/100575914.pdf(51.5MB)
• 日刊工業新聞記事
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820141013aaae.html
• 東京大学 芋生研究室ホームページ
http://www.bme.en.a.u-tokyo.ac.jp/Japanese/for%20Komaba/Micro%20algae.html

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