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稲わらからバイオエタノールを高効率で製造する技術を確立

稲わらからバイオエタノールを高効率で製造する技術を確立

稲わらなど植物由来資源に含まれるセルロースなどの多糖類を分解して原料とする研究が進められているが、2014年5月に大成建設は、稲わらに含まれるセルロースとデンプンから同時にエタノールを製造することで、バイオエタノールの製造コストを約70円/リットルにできる新しい技術を開発したことを発表した。

大成建設は、サッポロビールと共同で、2008年7月から5か年にわたり農林水産省補助事業「ソフトセルロース利活用技術確立事業」を実施し、セルロースのみをエタノール原料として、製造コスト85.2円/リットル、CO2排出量削減率45%を達成していた。その後の自主研究により、大成建設は、図1に示すようにセルロースの前処理として開発した「アルカリ処理」が、同じく稲わらに含まれるデンプンにも有効に利用できることを見出した。そして、図2に示すように、セルロースとデンプンから同時にエタノールを製造する高効率な技術を開発することで、製造コスト70.7円/リットル、CO2排出量削減率52%を達成した。この値はバイオエタノールが石油に代替するの製造コスト100円/リットル以下、CO2排出量削減率50%以上という基準を満たしている。

先に述べた「ソフトセルロース利活用技術確立事業」では、川崎重工業、柏の葉バイオエタノール生産実証有限責任事業組合および三菱重工業を含む3グループも研究開発を完了している。国産の非食料バイオマスである稲わら由来のバイオエタノールが化石燃料の削減に貢献することが期待される。(2014年7月号)

 

図1 稲わらからのバイオエタノール製造プロセス
図1 稲わらからのバイオエタノール製造プロセス
出典:大成建設プレスリリースを元に作成
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2014/1353301791889.html

 

図2 稲わらの成分と比率
図2 稲わらの成分と比率
出典:大成建設プレスリリースを元に作成
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2014/1353301791889.html

 

参考資料:
• 大成建設プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2014/1353301791889.html
• 日本の稲わらからバイオエタノール製造プロジェクト(トピックス2011年1月)
http://www.asiabiomass.jp/topics/1101_02.html
• 稲わらからのバイオ燃料を90円未満/リットルで製造できる技術を確立(トピックス2011年12月)
http://www.asiabiomass.jp/topics/1112_02.html

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