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バイオブタノールの開発動向

バイオブタノールの開発動向

ブタノールには、表に示すようにn-ブタノール、イソブタノールなどの異性体がある。ブタノールはエタノールに比べエネルギー密度が高く、ガソリンへの混合が容易で既存の給油設備が使用可能である。特にイソブタノールの方がn-ブタノールよりもオクタン価が高く、添加量はエタノールの許容濃度10%よりも高い16%まで添加が可能で、優れたバイオ燃料として注目を浴び始めている。

BPとDupont のジョイントベンチャーである米国のButamax Advanced Biofuels LLCは、とうもろこしやサトウキビからバイオエタノールを製造し、そのエタノールから既存のGuerbet法でイソブタノールを生産している。そして2015年までにイソブタノールプラントの建設に着手する事を2013年12月に表明している。

一方、バイオ原料から直接バイオブタノールを製造する方法としては、米国や日本でブタノール・アセトン生産菌(ABE生産菌)である嫌気性細菌を使用したABE発酵法が研究されている。この方法ではブタノール、アセトンの他にエタノールも同時に生産されるが、ブタノールの生産性が低いこと、アセトンなどの副生産物の生成という課題がある。

それに対して新たなバイオブタノール研究が、出光興産と地球環境産業技術研究機構(RITE)が2010年に設立したブタノール製造技術研究組合によって進められている。この研究はABE発酵法とは異なるコリネ型細菌による革新的なプロセスで、2011年−2014年に非食料バイオマスからバイオブタノール工業生産プロセス確立の技術的可能性の研究を行い、2015年−2019年にベンチスケールの実証プラントの建設と運転、そして2020年以降事業化を行う計画で進められている。(2014年5月)


表 ブタノールの特性

燃料 ガソリン エタノール n-ブタノール イソブタノール
熱量比
(ガソリン100)
100 66 84 83
オクタン価 95 120 94 109
水への溶解性
ガソリンへの許容添加量 10% 認定された
データなし
16%(注1)

出典:革新的環境技術シンポジウム2011 地球環境産業技術研究機構発表資料などを元に作成
http://180.235.241.158/news/events/pdf/yukawa-ppt.pdf

(注1)
Butamax社プレスリリースによる

 

参考資料:
• 革新的環境技術シンポジウム2011 地球環境産業技術研究機構発表資料
http://180.235.241.158/news/events/pdf/yukawa-ppt.pdf
• Butamax社プレスリリース
http://www.butamax.com/Portals/0/pdf/Dec172013_Major_Milestone_for_the_Commercial_Distribution_of_Biobutanol.pdf
• バイオブタノール製造技術研究組合の概要
http://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/kenkyuu/140124saishin/27.pdf
• 2012年 NEDO新エネルギー成果報告会資料
http://www.nedo.go.jp/content/100513647.pdf

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