HOME  >   トピックスアーカイブ  >  日本の固定価格買取制度の現況

日本の固定価格買取制度の現況

日本の固定価格買取制度の現況

固定価格買取制度の導入開始から3年目となる2014年度の調達価格等の見直しの検討のため、調達価格等算定委員会が2014年1月10日からスタートした。太陽光発電(住宅用・非住宅用)の買い取り価格は2年連続で下げる一方(30円台前半/kWh)、風力、中小水力、バイオマス、地熱については据え置きとなる公算が強い。また、経産省は洋上風力向けに優遇価格を新設することを検討している。

表1および図1に示すように、2013年10月末までの16ヶ月に運転を開始した再生可能エネルギー発電設備は、合計で585.2万kWとなった。これは、固定価格買取制度導入以前の累積設備容量の約3割にあたる。また、585.2万kWの96.8%が太陽光発電(その内の67.5%が非住宅用)と圧倒的な割合となっている。しかし、太陽光発電の認定設備容量に対しての運転実績を見てみると、住宅用は90.0%(認定設備容量204万kW)と着実に設置が進められている一方、非住宅用では17.0%(認定設備容量2249万kW)と何らかの理由で設備の完成が遅れている。これに対し経済産業省では実態を調査し、2月14日に認定取り消しを含めた処理も行うと発表した。

風力発電については、環境アセスメントに長期間要するなどのハードルが高く、運転実績は、2013年10月31日までに設備認定された約8%に相当する7万kW程度に留まっている。一方、環境省の発表によれば国内の洋上風力のポテンシャルは、年平均風速6.5m/s以上の洋上域に、モノパイル式は102GW(2.4MW風車を想定)、重力式は51GW(5MW風車を想定)、ジャケット式は147GW(5MW風車を想定)の設置ポテンシャルを有する※1。洋上風力発電のポテンシャルの合計は300GWとなり、これは、太陽光発電(非住宅用)ポテンシャル150GWの2倍となるため、今後に大きな期待が寄せられている。(2014年3月号)

 

表1 固定価格買取制度導入前後の再生可能エネルギー発電設備導入量

再生可能
エネルギー発電設備
固定価格買取制度
導入前
固定価格買取制度導入後
2012年6月末までの
累積導入量(万kW)
2012年度(7月〜3月末)
導入量(万kW)
2013年度(4月〜10月)
導入量(万kW)
合計導入量(万kW)
太陽光(住宅) 約470 96.9 87.0 183.9
太陽光(非住宅) 約90 70.4 312.3 382.7
風力 約260 6.3 0.7 7
中小水力 約960 0.2 0.3 0.5
バイオマス 約230 3.0 8.2 11.2
地熱 約50 0.1 0.0 0.1
合計 約2,060 176.9 408.3 585.2

出典:資源エネルギー庁 News Release
http://www.meti.go.jp/press/2013/01/20140110002/20140110002.html
より作成

 

図1 固定価格買取制度導入前後の再生可能エネルギー発電設備導入量
図1 固定価格買取制度導入前後の再生可能エネルギー発電設備導入量
出典:資源エネルギー庁 News Release
http://www.meti.go.jp/press/2013/01/20140110002/20140110002.html
より作成

 

※1
物理的・社会的制約条件を考慮しない開発率100%を仮定した場合

 

参考資料:
• 特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所プレスリリース
http://www.isep.or.jp/library/5836
• 資源エネルギー庁News Release
http://www.meti.go.jp/press/2013/01/20140110002/20140110002.html
• 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1002N_Q4A110C1EE8000/
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS14009_U4A210C1MM0000/
• 環境省「平成21年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」
経済産業省 調達価格等算定委員会(第12回)資料
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/012_s02_00.pdf
• 環境省地球環境局地球温暖化対策課資料
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=17339&hou_id=13696

その他のトピックス