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わが国における木質バイオマス発電の動向

わが国における木質バイオマス発電の動向

木くずなど不要な木材を使う木質バイオマス発電が再生可能エネルギーを対象とした政府の固定価格買い取り制度を受け、各社保有資産を活用した事業に広がり始めている。

表1に国内バイオマス発電計画の例を示す。住友林業は北海道紋別市に国内最大規模となる出力5万キロワットのバイオマス発電所を、王子ホールディングスは売電専用のバイオマス発電設備を江別工場内に建設するなど事業を拡大する。また、出光興産株式会社は土佐電気鉄道株式会社、高知県森林組合連合会との三者共同にて、未利用材の破砕・乾燥工程を含んだ日本初の一体型発電所を建設する計画を、昭和シェル石油は京浜製油所扇町工場の跡地に4万9千キロワットの発電所を予定している。さらに日本製紙は未利用木材を100%使った発電事業を15年に始める計画であり、併せ間伐材を木質チップにして外部供給する事業も検討する。

国内の再生可能エネルギーは今のところ太陽光を中心に拡大しており、バイオマスは汚泥などを使った発電を含めても全体の2割程度にとどまっている。ただし、これまで利用されなかった社有林などの資産を活用可能なシステムが構築されれば、木材資源が安定的に調達でき有望なエネルギー源となる可能性がある。(2013年12月号)


表1  国内バイオマス発電計画の例

会社名 建設地 計画の概要 設備容量
(kW)
住友林業 北海道
(紋別市)
燃料は社有林と周辺の間伐材等を使用し、不足分はアジアからパーム油の搾りかす、木くずを輸入する計画。 50,000
日本製紙 熊本県
(八千代市)
八千代市の工場内に設備建設予定。燃料は、間伐等由来の木質バイオマスを100%とする計画。 5,000
王子ホールディングス 北海道
(江別市)
富士宮市、日南市に続き江別市の工場に3基目のボイラ設置となる予定。燃料として、社有林等の間伐材を使用し、発電した電気は全て外部に販売する計画。 25,000
出光興産 高知県
(高知市)
未利用材の破砕・乾燥工程を含んだ日本初の一体型発電所を三者共同(土佐電気鉄道株式会社、高知県森林組合連合会、出光興産株式会社)で設立。また燃料としては未利用材を100%使用 5,000
昭和シェル石油 神奈川県
(川崎市)
京浜製油所扇町工場の跡地に建設予定。燃料は、北米、東南アジアから輸入するパームヤシ殻、木質ペレットを使用する計画。 49,000

 

出典:
• 日本製紙プレスリリース:
http://www.nipponpapergroup.com/news/13040801.html
• 住友林業プレスリリース:
http://sfc.jp/information/news/2013/2013-10-22.html
• 王子ホールディングスプレスリリース:
http://www.ojiholdings.co.jp/news/2013/2851.html
• 出光興産プレスリリース:
http://www.idemitsu.co.jp/company/news/2012/130123.pdf
• 昭和シェル石油プレスリリース:
http://www.showa-shell.co.jp/press_release/pr2013/0807.html

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