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日本の再生可能エネルギー固定価格買取制度開始後の小水力発電導入状況

日本の再生可能エネルギー固定価格買取制度開始後の小水力発電導入状況

固定価格買取制度の開始により、小水力発電の導入加速が期待されたが、現時点での動きはまだ鈍い。経済産業省の公表資料では、認定件数38件、認定出力全体の約5%にとどまっている。

小水力発電の普及方法としては、既設構造物(ダム、水路)を利用して設置すれば、土木工事費を低減できて電力事業として有利であると考えられる。このような既設構造物を利用した未利用落差発電包蔵水力調査が2008年に行われており、包蔵水力は1,609地点、645MWとなることが示されている。図1に利水種別未利用落差発電包蔵水力発電可能地点数、図2に水力発電設備容量を示す。図中の「未開発」はまだ発電設備が設置されていないことを意味し、地点数では農業用水が最大であるが、設備容量では利水放流水を利用する場合が最大である。

固定買取制度対象の自治体による小水力発電の例を表2に示す。この中で、釜戸小水力発電はRPS法対象から固定買取制度対象に移行した事業なので、買取期間は通常20年のところ、RPS法対象期間を除いた約16年である。また、買取価格も通常税込み35.7円/kWhのところ、補助金分を差し引いて31.2円/kWhとなっている。


表1 小水力発電設備認定状況

  小水力
(200kW未満)
小水力
(200kW以上
1000kW未満)
小水力
(1000kW以上
30000kW未満)
合計
認定件数(件) 25 9 5 38
運転開始件数(件) 11 0 0 11
認定出力(kW) 1,309 3,600 23,028 27,937
運転開始分出力(kW) 6.35 0 0 6

出典:http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201302setsubi.pdf

 

図1 利水種別未利用落差発電包蔵水力発電可能地点数
図1 利水種別未利用落差発電包蔵水力発電可能地点数
出典:http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/data/dl/houkokusho.pdf

 

図2 利水種別未利用落差発電包蔵水力発電設備容量
図2 利水種別未利用落差発電包蔵水力発電設備容量
出典:http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/data/dl/houkokusho.pdf

 

表2 固定買取制度対象の自治体による小水力発電の例

  設置場所 設備容量(kW) 備考
文命用水小水力発電 神奈川県南足柄市 10 農業用水
2013年3月運転開始
2014年3月までの実証事業
山崎浄水場小水力発電 奈良県生駒市 40 浄水
2013年3月運転開始
釜戸小水力発電 岐阜県瑞浪市 90 浄水減圧設備
RPS法対象から固定買取制度対象に変更

 

参考資料:
• 資源エネルギー庁 再生可能エネルギー発電設備の導入状況(2013年5月17発表)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201302setsubi.pdf
• (財)新エネルギー財団 平成20年度 未利用落差発電包蔵水力調査報告書
http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/data/dl/houkokusho.pdf
• 神奈川県プレスリリース
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p617421.html
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/554120.pdf
• 生駒市プレスリリース
http://www.city.ikoma.lg.jp/img_dir/topic/7397_file1.pdf
• 岐阜県プレスリリース
http://www.pref.gifu.lg.jp/kensei-unei/kocho-koho/event-calendar/sonota/suido-kigyo/FIT0928.html

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