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バイオマスの新しい熱利用方法

バイオマスの新しい熱利用方法

バイオマス発電の効率は20〜25%と言われており、石炭火力発電が効率40%程度なのと比較すると、バイオマスそれ自体が持っているエネルギーを十分に利用出来ていないと言える。熱も同時に利用する熱電供給(Combined Heat and Power:CHP)であれば効率は75〜80%に高められることが出来る。その場合、熱の利用先(暖房、温水供給、乾燥等)が近くにある事が必須となるが、更に季節による熱需要の変動が問題となることがある。

熱需要を平準化するために、バイオマスボイラーと吸収式冷凍機(図1)を組み合わせる事例が見られるようになってきた(表1)。この方式であれば、発電電力量の安定化や、バイオマス燃料を本来需要の少ない暑い時期や、東南アジア等暑い地域への冷房でも活用することが期待できる。

 

図1 吸収式冷凍機の仕組み

図1 吸収式冷凍機の仕組み
出典:下記HPを参考に作成
パナソニック株式会社
http://www2.panasonic.biz/es/air/abs/principle.html
矢崎総業株式会社
http://www.yazaki-group.com/airconditioner/

 

表1 吸収式冷凍機を組み合わせたバイオマス熱利用の事例

地域 内容
高知県梼原町 「梼原町 木質バイオマス地域循環モデル事業」において、町内の工場や中学校の寮に木質ペレット冷暖房システムを導入。
山梨県山梨市 2009年12月にオープンした「街の駅やまなし」にペレット冷暖房システムを導入、施設の冷暖房と足湯の給湯を行う燃料として「ペレット」を使用。
山形県最上町 「ウェルネスタウン最上 木質バイオマスエネルギー地域システム化実験事業」において、総合医療福祉施設に550kwと700kwの木質チップボイラーを設置し、吸収式冷凍機と組み合わせて、地域冷暖房に使用。
スウェーデン ベクショー
(Växjö, Sweden)
大学、病院、オフィスの冷房用に吸収式冷凍機を導入して、熱需要の少ない夏場の発電量を向上。
米国 ミズーリ州 オザークの学校にバイオマス冷暖房システムを導入し、光熱費の削減を狙う。

 

参考:
• 梼原町
http://www.town.yusuhara.kochi.jp/live/2010/11/15/moderu.pdf
• 山梨市
http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/guide/garbage/environment/files/2011-0105-1307.pdf
• 最上町
NEDO成果報告書「ウエルネスタウン最上」木質バイオマスエネルギー地域冷暖房システム実験事業
• Växjö, Sweden
http://www.baltic-ecoregion.eu/downloads/Joachim.pdf
• Forest business network(米国ミズーリ州)
http://www.forestbusinessnetwork.com/10586/school-shows-off-state-of-the-art-biomass-heatingcooling-system/

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