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日本における海洋エネルギー開発の進展

日本における海洋エネルギー開発の進展

日本は周りを海に囲まれているが、潮流や波力を使った発電はほとんど使われていなかった。一方、最近ではスコットランドが北部のオークニー諸島に、海洋エネルギーの実証試験のための「欧州海洋エネルギーセンター(EMEC:European Marine Energy Center)」を設立し、世界各国の発電機の実証試験を受け入れている。この地域の波力エネルギーは、70kW/m(mは海岸線の長さ)程度あり、日本近海よりもエネルギー密度が高い。

これに対し日本でも、2012年5月に、政府の総合海洋政策本部が「海洋再生エネルギー利用促進に関する今後の取り組み方針」をまとめ、2013度以降の国内実証試験着手に道筋を作った。この中には漁場関係者との調整、海を使う際の法律の整備に関する方針が含まれている。日本では、海洋エネルギー開発(表)が行われており、2013年度からは実証試験を開始する予定である。これにより開発した技術は、日本のみならず世界での適用をめざす。

波の上下動のエネルギーを利用する波力発電や、黒潮などの海水の流れを利用する潮流発電は、太陽光発電や風力発電に比べ、天候による変動が少ないためベース電力としても期待されている。環境省の中央環境審議会では、2050年度までの累積導入見込み量を最大で波力発電で1,203万kW、潮流発電で192万kWとしている。

 

図 世界の波力エネルギーの分布(年平均:kW/m)
図 世界の波力エネルギーの分布(年平均:kW/m)
出典:Pelamis社ホームページ
http://www.pelamiswave.com/global-resource

 

表 開発中の海洋エネルギー発電技術

発電方式 開発メーカー 実証候補地
波力発電 パワーブイ方式 三井造船(株)
Ocean Power Technology社他
神津島
空気タービン式 三菱重工鉄構エンジニアリング(株)
東亜建設(株)他
秋田県酒田港
ジャイロ式 日立造船(株)
(株)ジャイロダイナミックス
南伊豆
潮流発電 川崎重工業(株)  沖縄県多良間

出典:NEDO自然エネルギー成果報告シンポジウム2012予稿集

 

参考資料:
• 欧州海洋エネルギーセンター(EMEC:European Marine Energy Center)ホームページ
http://www.emec.org.uk/
• 海洋再生可能エネルギー利用促進に関する今後の取組方針
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/energy/torikumihousin.pdf
• 中央環境審議会 地球環境部会 2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会(第11回)参考資料1 エネルギー供給WG参考資料
http://www.env.go.jp/council/06earth/y0613-11.html
• 三菱重工鉄構エンジニアリング(株)プレスリリース
http://www.mhi-bridge-eng.co.jp/topics/news_1115.pdf
• 川崎重工業(株)プレスリリース
http://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20111019_2.html

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