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東京スカイツリーで地中熱ヒートポンプの運転開始

東京スカイツリーで地中熱ヒートポンプの運転開始

地中熱ヒートポンプは、地中温度が夏季は外気温より低く、冬季は外気温より高いことから夏季は冷却水、冬季は熱源水として利用することで、空調・給湯の効率を高めることが可能なシステムである。特に都市部では、エアコン室外機の大気への放熱をなくせるため、ヒートアイランド抑制に有効である。

米国での普及が最も進んでおり、現在12,000MWの導入実績がある。その理由として、米国エネルギー省が、CO2排出削減と新たな雇用を創出させるため、積極的に地中熱ヒートポンプの設置を押し進めており、設置目標は2017年までに年間100万台としている。更に、設置において政府の資金援助(税額控除、補助金)もある。

日本における地中熱ヒートポンプは、地中に熱交換用のパイプを敷設する費用が高いことや知名度が低いことから、欧米に比べ著しく普及が遅れている。しかし、1012年5月に開業した東京スカイツリーで、国内初である地中熱利用の「地域冷暖房システム」が採用された。これは、地中熱を利用して地域の冷暖房を賄うもので、年間のエネルギー消費が、約43%削減できる。東京スカイツリーに設置されたことで、地中熱ヒートポンプの知名度向上が期待される。

導入普及策として、2012年3月には、環境省から「地中熱利用にあたってのガイドライン」がまとめられ、さらに、経済産業省は、「再生可能エネルギー熱利用加速化支援対策事業」で地中熱ヒートポンプの導入支援を行っている。

 

図 国内外の地中熱ヒートポンプ積算設備容量と日本の導入ポテンシャル
図 国内外の地中熱ヒートポンプ積算設備容量と日本の導入ポテンシャル
出典:海外設備容量はlund,2010、日本の2009年までの積算は「地熱利用にあたってのガイドライン」、
日本の2020年および2050年目標は「2050年自然エネルギービジョン」のベストシナリオ値

 

参考資料:
• (株)東武エネルギーマネジメント、総合資源エネルギー調査会基本問題委員会資料
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonmondai/29th/29-1.pdf
• 地中熱促進協議会ホームページ
http://www.geohpaj.org/outline/greeting.htm
• 新エネルギー導入促進協議会ホームページ
http://www.nepc.or.jp/topics/2012/0801_2.html
• 環境省 地中熱利用にあたってのガイドライン
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=15055
• 日本地熱学会誌、第30巻第3号(2008)、2050年自然エネルギービジョンにおける地熱エネルギーの貢献
• 米国における地熱エネルギー発電の動向について(日本産業機械工業会;2011年6月)
http://www.jsim.or.jp/kaigai/1106/007.pdf

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