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日本で地熱発電の導入機運 高まる

日本で地熱発電の導入機運 高まる

日本は、世界3位の地熱資源国であるが、1999年の八丈島地熱発電所を最後に新規導入が進んでいない。その理由として、候補地のほとんどが国立公園内や温泉地にあり、地熱発電開発による「自然環境と温泉源への悪影響」の危惧があり、政府が地熱発電開発を規制してきた。

しかし、福島原発事故後、再生可能エネルギー導入拡大の施策が打ち出された。この中で地熱発電は、

  • 日本は地熱資源が多い
  • 気象に左右されず、出力が安定
  • 日本の地熱発電技術は世界一(地熱タービンの世界シェアで日本企業が70%)

の理由で、重視されるようになった。更に、施策の一つである固定価格買取制度が開始され、地熱発電の買取価格は27.3〜42円/kWhと設定された。

政府は、地熱発電導入に向けて「開発の規制緩和」の方針を打ち出し、国立公園内でも小規模の地熱発電であれば、地元の承諾等の条件付で認めることにした。これに対し、地熱の利用によって温泉への影響を懸念する社団法人・温泉協会では、「無秩序な地熱発電開発には反対で、開発には地元との合意が不可欠」の声明を出した。この様な状況の中、地元の温泉事業者と合意を得て国立公園内で初めての地熱発電開発が、2012年1月に福島市土湯温泉町でスタートした。この事業は湯遊つちゆ温泉協同組合、(有)宝輪プラント工業およびJFEエンジニアリング(株)の共同開発で、2014年の事業化を目指している。

また、日本地熱開発企業協議会では、東北6県の地熱開発有望地域について調査を行い、結果を公開している。賦存熱量ベースでは、ポテンシャル出力は2,732〜5,464MWであったが、今回の現地調査では開発可能出力は655〜740MWで、その内公園外が170MW、公園内が485〜570MWとなった。


図 日本国内の地熱発電設備容量の推移
図  日本国内の地熱発電設備容量の推移
出典:地熱発電の現状と動向 2009年、火力原子力発電技術協会、2010年

 

図 東北6県の地熱開発有望地域
図  東北6県の地熱開発有望地域
出典:東北6 県の地熱開発有望地区について日本地熱開発企業協議会(2011年9月)
http://www.chikaikyo.com/news/images/110922.pdf

 

図 地熱タービンメーカー世界シェア(2010年までの累計)
図  地熱タービンメーカー世界シェア(2010年までの累計)
(出所:日本地熱開発企業協議会)

 

参考資料:
• 環境省プレスリリース
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=19556&hou_id=15019
• 社団法人 日本温泉協会ホームページ
http://www.spa.or.jp/
• JFEエンジニアリングプレスリリース
http://www.jfe-eng.co.jp/news/2012/20120127.html

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