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豊富なバイオマス資源を持つインドネシア

豊富なバイオマス資源を持つインドネシア

赤道をはさんで横長に広がる国土を持つインドネシアは、そのほとんどが熱帯性気候で、米やトウモロコシの穀物が良く育つ。2010年の穀物生産量は、パーム油1,976万トン(世界第1位)、ココナッツ327万トン(世界第1位)、天然ゴム259万トン(世界第2位)、米6,641万トン(世界第3位)、とうもろこし1,833万トン(世界第8位)、砂糖269万トン(世界第17位)で、農業はインドネシアにとって重要な産業である。

この農作物の生産に伴い、毎年、膨大な農業廃棄物(バイオマス)が排出されている。これら農業系廃棄物が持つエネルギーポテンシャルは、6.147 億GJ/年もある。更に森林及び製材所からの木質バイオマスは、1,577万トン/年あり、そのエネルギーポテンシャルは1.415億GJ/年となる。農業と森林の合計バイオマスは7.561億GJ/年にも昇り、これは24GWの発電設備容量に匹敵する。インドネシアの総発電設備容量が、30.32GW(2009年末)なので、バイオマス発電により、国家の発電の80%を賄うことができる。

膨大なバイオマス資源があるが、利用しているのはわずか3.25%でしかない。インドネシアでは、バイオガス、太陽光や水力等の再生可能エネルギー事業には、税制等の優遇措置を設定している。政府は、今後もCO2排出削減のために、再生可能エネルギーの開発に力を入れる方針であり、特にバイオマスでは「持続可能性」を考慮して利用率を高める。

これら固体バイオマスの他にも、自治体から発生する生ごみ等が年間1,800万トン、牛や豚の家畜排泄物が年間8,260万トンある。ごみからの電力は、固定価格買取制度の適用は無いが、今後、政府は、Rp 600/kWh(5円/kWh)の価格を設定する予定である(2012年7月The Jakarta Postが報道)。


表  インドネシアの穀物作付け面積と生産量(2010年)

穀物 作付け面積
(万Ha)
生産量
(万トン)
生産量
世界ランキング
パーム油 843 1,976 1位
ココナッツ 381 327 1位
天然ゴム 345 259 2位
1,215 6,641 3位
とうもろこし 413 1,833 8位
砂糖 49 269 17位

出典:Biomass Resource in Indonesia : Indonesia’s Solid Biomass Energy Potential
(http://biomassourlastresource.files.wordpress.com/2012/03/d1-03-biomass-resource-in-indonesia-2011-itb-final-pdf-bambang-prastowo.pdf)

 

図 インドネシアの穀物作付け面積と生産量(2010年)
図  インドネシアの穀物作付け面積と生産量(2010年)


表  農業廃棄物バイオマスとエネルギーポテンシャル

穀物 バイオマス エネルギー
ポテンシャル
(億 GJ/年)
パーム油 空果房 1.383
パーム殻 0.548
ココナッツ 0.175
繊維 0.232
天然ゴム 伐採木 0.363
もみ殻 1.433
とうもろこし 穂軸 0.715
砂糖 絞りかす 1.298
合計 6.147

出典:Biomass Resource in Indonesia : Indonesia’s Solid Biomass Energy Potential


表 木質バイオマスとエネルギーポテンシャル

バイオマス 発生量
(百万トン/年)
エネルギー
ポテンシャル
(億 GJ/年)
林地残材 3.705 0.156
製材残渣 4.2 0.420
木材産業 7.86 0.838
合計 15.765 1.415

出典:Biomass Resource in Indonesia : Indonesia’s Solid Biomass Energy Potential

 

参考:
• 「インドネシアの原子力発電の導入準備状況」;(社)日本原子力産業協会
(http://www.jaif.or.jp/ja/asia/indonesia_data.pdf)
• 「平成23年度アジア・バイオマスエネルギー協力推進事業に係る報告会」平成24年3月(主催;新エネルギー財団)
• http://www.thejakartapost.com/news/2012/07/12/govt-set-prices-biomass-energy.html

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