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下水汚泥のエネルギー利用が進む

下水汚泥のエネルギー利用が進む

日本の下水道普及率は74%近くに達し、下水処理工程で発生する下水汚泥は年間に乾燥重量で221万トン(2008年度)もある。この下水汚泥は、減量化(嫌気性消化、焼却、溶融、コンポスト化、炭化)により、71.4万トンの固形物となり、セメント、建築資材、緑農地等に再利用され、残りは埋立処分されている。

この乾燥下水汚泥の約80%は有機物(バイオマス)であり、発熱量を19MJ/kg(4,540kcal/kg)とすると、エネルギー価値としては約42 x 109 MJ/年となり、これは108万kLの原油量に相当する。現在この有機物は、減量化により固形物とガスに変換されている。しかし再利用されているのは、消化性ガス(13.0%)、緑農地(9.7%)と固体燃料(0.7%)のみであり、残りの76.6%は燃焼ガス(CO2)となり利用されていない。今後の下水道事業が取り組む方向は、下水汚泥のエネルギー化にある。

この下水汚泥中の有機物を、炭化することで、エネルギーとして再利用する動きが、日本全国で広がっている(表)。有機物を焼却ではなくて、炭化物に変換することで燃料として利用する。


表  日本各地の下水汚泥利用

実施場所 下水汚泥の利用
島根県、鳥取県 日本臓器製薬蠅繁田通商蠅鳥取県、島根県で発生する下水汚泥の炭化事業に参画(2012年2月)
兵庫県 兵庫県が、「ひょうごバイオマスecoモデル」に、下水道汚泥の炭化物製造を登録(2012年3月)
愛知県 愛知県が下水汚泥燃料化事業を開始。炭化物にし、中部電力蠅硫侘枠電所で利用(2012年4月)
長崎市、松山市 国土交通省が「下水汚泥固形化燃料技術」の実証事業を長崎市、松山市で実施(2012年4月)

 

図 下水汚泥の減量化処理
図  下水汚泥の減量化処理
(出典:公益法人日本下水道協会ホームページ:http://www.jswa.jp/data-room/data.html

 

図 下水汚泥中の減量化処理
図  下水汚泥中の減量化処理
(出典:公益法人日本下水道協会ホームページ:http://www.jswa.jp/data-room/data.html

 

図 下水汚泥中の有機物(バイオマスの利用状況)
図  下水汚泥中の有機物(バイオマスの利用状況)
(出典:公益法人日本下水道協会ホームページ:http://www.jswa.jp/data-room/data.html

 

参考資料:
· 国土交通省:下水道ホームページ
http://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/crd_sewerage_tk_000124.html
· 公益法人日本下水道協会ホームページ
http://www.jswa.jp/data-room/data.html
· 日本臓器製薬株式会社:プレスリリース
http://www.nippon-zoki.co.jp/news/2012021701.pdf
· 豊田通商株式会社:プレスリリース
http://www.toyota-tsusho.com/press/2012/02/20120217-3950.html
· 兵庫県:プレスリリース
http://web.pref.hyogo.lg.jp/press/20120319_eebb58fae709298c492579c600116538.html
· 国土交通省:プレスリリース
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo13_hh_000156.html
· 愛知県:プレスリリース
http://www.pref.aichi.jp/0000048878.html

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