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藻からのジェット燃料は5年以内に実用化(中国)

藻からのジェット燃料は5年以内に実用化(中国)

中国国内の航空会社を統括する行政機構である中国民間航空総局(CAAC; Civil Aviation Administration of China)は、「2020年までに、中国の民間航空業のCO2排出量を2005年比で22%削減する」という方針を打ち出している。この背景には、中国の国際線航空機が排出するCO2が年率7.57%増加(1990年から2007年)し、2007年には2,115万トンと2000年と比較して約2倍にもなっていることが挙げられる。

北京と広州の距離は約2,400kmあるが、この距離を飛行するのに、ジェット燃料が18トン(23,000 ℓ)必要で、57トンものCO2を排出する。ジェット燃料価格は7,768元/トン(93,200円/トン)なので、一回の飛行に168万円の燃料費がかかる計算になる。中国の航空会社は、燃油コストがコスト全体の40%を占め、最も大きな支出となっている。石油の高騰が今後続き、かつ石油価格は不安定であり、価格の安定した燃料が求められている。

CO2排出削減と価格の安定した燃料として、バイオ燃料の利用を中国民間航空総局は推し進めている。現在、中国では藻とジャトロファからのバイオ燃料製造プロジェクトが進行中である。ジャトロファからのバイオ燃料は中国最大の石油・天然ガス会社である中国石油会社(Petro China)が供給する。

更に、2010年9月には、米Boeing 社と青島バイオエネルギー・バイオプロセス技術研究所(Qingdao Institute of BioEnergy and Bioprocess Technology: QIBEBT、中国科学院の研究所)が、微細藻類からの航空機用バイオ燃料の研究促進を行う共同研究所を開設した。5年以内の実用化と10年以内の商品化を目指す。

2011年には、中国ではこれらバイオ燃料を用いた飛行試験が計画されている。ドイツのルフトハンザ・ドイツ航空は、2011年7月からハンブルク/フランクフルト間の定期便で、バイオ燃料による運行を開始した。今後6ヶ月間、毎日4往復でテスト運航する。バイオ燃料の定期便での利用が行われることで、バイオジェット燃料は実用化の段階に入ってきた。

 

表  中国の国際線航空機のCO2排出量

CO2排出量
(100万トン)
2000 10.43
2001 11.11
2002 13.47
2003 12.73
2004 17.93
2005 20.90
2006 21.31
2007 21.15

出典:http://www.climate-connect.co.uk/Home/?q=node/600

 

図  中国の国際線航空機のCO2排出量
図  中国の国際線航空機のCO2排出量

 

参考:
http://archive.chicagobreakingbusiness.com/2010/10/boeing-to-test-china-biofuel.html
http://www.algaeindustrymagazine.com/air-china-may-use-algae-biofuel-in-2011/
http://www.auairs.com/International-Aviation/30570_Air-China-Boeing-research-and-development-of-biofuels-is-expected-next-year-with-the-algae-fuel.shtml
http://www.climate-connect.co.uk/Home/?q=node/600

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