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藻類バイオ燃料に新たな進展

藻類バイオ燃料に新たな進展

藻類を原料として生産されるバイオ燃料に注目が集まっている。藻類バイオ燃料の特徴は、その生産効率が高いことである。穀物などの植物を原料とした場合、1ヘクタール(ha)当たりの年間の燃料生産量(面積収量)は、トウモロコシが0.2 トン、パーム油が6.1トンに対し、微細藻類である「ボトリオコッカス(Botryococcus)」は118トンと高い。

この「ボトリオコッカス」の10倍以上の生産能力がある藻類「オーランチオキトリウム(Aurantiochytrium)」が、2010年12月の国際会議(筑波で開催)において、筑波大学(渡邉信教授)により発表された。「オーランチオキトリウム」は、「ボトリオコッカス」と比較してオイルの含有量は3分の1であるが、増殖スピードが36倍あり、12倍の生産効率がある。10年後の実用化を目指して、研究開発と実証試験が行われる予定である。

更に、「海藻(アルギン酸)からのバイオエタノール生産技術を、世界で始めて確立した」と京都大大学院(村田幸作教授)が、2011年4月に発表した。日本で採れる海藻の95%は「褐藻類」であり、この「褐藻類」に多く含まれる「アルギン酸」が、バイオエタノールの原料となる。

特殊な細菌を使って、培養水1リットル当たり13グラムのエタノールが生産できたという。アルギン酸1キログラムから約250グラムのエタノールができる計算になる。四方を海で囲まれた日本は、領海と排他的経済水域を合わせた面積では世界第6位である。この膨大な海洋面積を利用して、海藻を培養しバイオ燃料とすることができる。

これらのバイオ燃料は、日本のエネルギー自給率の改善し、地球温暖化問題にも大きく貢献する。更に、日本の藻類バイオマス技術の水準の高さを世界にアピールすることができる。

 

図  原料の種類によるバイオ燃料生産量
図  原料の種類によるバイオ燃料生産量

 

図  アルギン酸からバイオエタノールへ
図  アルギン酸からバイオエタノールへ

 

参考:
京都大学ホームページ
(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2011/110428_1.htm)
http://www.asahi.com/science/update/1214/TKY201012140212.html
「藻類バイオマスエネルギー技術の展望」筑波大学(渡邉信教授)

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