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インドネシアはバイオディーゼルのリーダーを目指す

インドネシアはバイオディーゼルのリーダーを目指す

インドネシアの一次エネルギーは、石油が52%を占めており石油依存度が大きい。政府は、石油の依存度を下げ、石炭及び再生可能エネルギーの拡大政策を取っている。2025年には石油を20%に減少させ、石炭を33%に増加、再生可能エネルギー等も17%に増加させる「エネルギーミックス目標」を計画している(図1)。再生可能エネルギーの中で、バイオ燃料は5%の目標を設定している。

バイオ燃料である、バイオエタノールとバイオディーゼルの本格的な製造が始まったのは2006年からである。2010年はバイオエタノールが100万リットル、バイオディーゼルが4億リットル、合わせて4.01億リットルが生産されており、バイオディーゼル製造が圧倒的に多い。これは、バイオディーゼルの原料が、自国に豊富にあるパーム油であることによる。インドネシアは、世界最大のパーム油生産国で、700万ヘクタールのパーム農園から年間2,000万トンのパーム油を製造している。この内の80%は輸出されて、パーム油生産は外貨獲得の重要な産業になっている。

バイオディーゼルの製造所はインドネシア国内に20あり、年間、42億7,700万リットル(2010年)の製造能力がある。実際の製造量は4億リットルなので、わずか9.4%の設備稼働率でしかない。この理由は、バイオディーゼル生産コストの85%を原料パーム油が占めており、軽油に対して競争力を無く、普及が進んでいないことである。パーム油の国際価格は、369US$/トン(2005年)、440 US$ (2008年)、1,171US$/トン(2010年)と急騰している。

世界で見れば、バイオディーゼルの需要は今後伸びると予想される。インドネシア政府は、豊富なパーム油と製造能力を背景に、世界でバイオディーゼルのリーダーになることを目指している。2010年には、3.25億リットルのバイオディーゼルをEUに輸出した。今後、食料と競合しない、ジャトロファ、ポンガミア、更には今まで廃棄していた廃食用油からのバイオディーゼルの製造開発が計画されている。コストの面からは、パーム油が1US$(80円)/リットル(2011年4月)に対して、廃食用油は22cents(18円)/リットルで入手できコスト競争力がある。


表1  バイオ燃料の生産(単位 百万リットル)

  2006 2007 2008 2009 2010
バイオエタノール生産 0.30 1.00 1.20 1.72 1.00
バイオディーゼル生産 24 35 110 350 400

 

図1  インドネシアの一次エネルギー供給(2025年のエネルギーミックス目標)
図1  インドネシアの一次エネルギー供給(2025年のエネルギーミックス目標)

 

図2  バイオエタノールの生産
図2  バイオエタノールの生産

 

図2  バイオディーゼルの生産
図3  バイオディーゼルの生産

 

参考:
USDA Report “Indonesia Biofuels Annual 2010”
「インドネシアの技術開発方針」:エネルギー鉱物資源省作成資料,2009年3月27日
http://www.thejakartapost.com/news/2010/02/08/bright-future-biodiesel-indonesia.html
http://www.thebioenergysite.com/news/7801/bogor-creates-biodiesel-out-of-cooking-oil
http://ecodb.net/pcp/imf_usd_ppoil.html(パーム油価格推移)
「インドネシア・マレーシアにおけるバイオディーゼル政策と生産構造についての比較・分析」農林水産政策研究 第15号(2009)19-40 小泉達治

 

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