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石炭と木質バイオマスの混焼発電が日本各地で本格化

石炭と木質バイオマスの混焼発電が日本各地で本格化

石炭に木質ペレットや木質チップ等を混合させた混焼発電が、日本各地で本格化してきた。この背景には、石炭火力による発電では、1kWh発電あたりのCO2排出量が最も多いことが挙げられる。しかし、1kWh発電コストは石炭は安く、埋蔵量も100年以上あり石炭利用の利点も多い。

木質バイオマス混焼発電の活用は、石炭消費量の低減、CO2排出量の低減の他に、未利用森林資源の有効利用に寄与することができる。日本は世界最大の石炭輸入国であり、国内需要の99%以上を海外からの輸入に依存している。年間の石炭輸入量は、発電用で約1億トン、製鉄用で約8,000万トンにも上る。膨大な石炭を輸入しているだけに、1〜2%の木質バイオマスの利用で、年間100〜200万トンもの石炭が節約でき、かつ木質バイオマスの利用も進む。

日本各地の木質バイオマス発電の利用を紹介する。

  1. 新日本製鐵蠅蓮2010年11月から林地残材バイオマスを使った石炭混焼試験を開始した。混焼率は2%で、年間5,000トンの木質バイオマスを活用し、年間7,000トンのCO2を削減できる。
  2. 常陸共同火力蠅蓮2011年3月からいわき市の勿来発電所で、木質ペレットを使った発電を始める。3%の混焼率で、年間9万トンの木質ペレットを使い、CO2排出量は年間15万トン削減できる。混焼発電の本格導入は、東北の発電所で始めてである。
  3. 北海道電力蠅蓮∈柔酥電所で2010年12月から、北海道産の木質チップを石炭に1〜3%混合した実証実験を始めた。
  4. 宇部興産蠅蓮▲僉璽爛ーネルシェルPKS(Palm Kernel Shells:パーム椰子の種から核油を搾油した後の殻)を石炭と混合燃焼させる実証試験を、2010年12月から本格化させた。宇部興産蠅魯丱ぅマス燃料の供給事業を展開し、2013年度までに年間100万トン以上のバイオマス燃料供給体制を確立する。

 

図  1kWh当たりCO2排出量
図  1kWh当たりCO2排出量

 

表 発電方式別の発電原価試算結果(1kWh当たりの発電費用)

発電方式 発電単価(円/kWh) 設備利用率(%)
水力 8.2〜13.3 45
石油 10.0〜17.3 30〜80
LNG 5.8〜7.1 60〜80
石炭 5.0〜6.5 70〜80
原子力 4.8〜6.2 70〜85
太陽光 46 12
風力 10〜14 20

使用データ:経済産業省、エネルギー白書 2008年版(2008)

 

参考:
新日本製鐵螢廛譽好螢蝓璽后
http://www.nsc.co.jp/CGI/news/whatsnew_detail.cgi?section=0&seq=00020623
宇部興産螢廛譽好螢蝓璽后
http://www.ube-ind.co.jp/japanese/news/2010/2010_26.htm
http://epcon.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/48-ca84.html
http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data1012.html

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