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日本の稲わらからバイオエタノール製造プロジェクト

日本の稲わらからバイオエタノール製造プロジェクト

日本各地で、「稲わらからのバイオエタノール製造プロジェクト」が進んでいる。農林水産省が推進する「ソフトセルロース利活用技術確立事業」である。2008年度採択の3つのモデル地区(北海道、秋田、兵庫県)では、2009年度の秋までに各プラントの整備を完了しバイオエタノールの製造実証に着手した。2009年度には、1モデル地区(千葉県)が新たに採択され、プラント整備を終えて製造実証の準備を進めている。

原料はいずれもソフトセルロース系バイオマスである稲わらである。日本国内で発生する稲わらは年間920万トンあり、これから180万kLのバイオエタノールが生産できる。稲わらからのバイオエタノール 製造は、前処理→糖化→発酵のプロセスから成る。4つのモデル地区での製造プロセスは、それぞれ独自の技術で製造実証試験を行なっている(表)。

4つのモデル地区での、バイオエタノールの年間製造規模は、北海道が1,040 L、兵庫県が800 L、秋田県が22,500 L、千葉県が6,700 Lで合計31,040 Lである。製造されたバイオエタノールは品確法に定める品質を満たし、ガソリンと混合され、関東圏および関西圏(京都、大阪、和歌山)ではバイオガソリン、新潟県ではグリーンガソリンの名称で現在販売されている。


表  ソフトセルロース利活用プロジェクト

地区 実施主体 施設規模
(エタノール製造)
北海道
(恵庭市)
大成建設蝓▲汽奪櫂蹈咫璽覘 1,040 L/年
秋田県
(潟上市)
(社)秋田県農業公社、カワサキプラントシステムズ 22,500 L/年
千葉県
(柏市)
柏の葉バイオエタノール生産実証有限責任事業組合(Biomaterial in Tokyo, (有)柏みらい農場、蠡臍院日本製紙ケミカル蝓∩幸産業蝓長瀬産業蝓 6,700 L/年
兵庫県
(明石市)
(財)ひょうご環境創造協会、三菱重工業蝓白鶴酒造蝓関西化学機械 800 L/年

 

図  ソフトセルロース利活用プロジェクト
図  ソフトセルロース利活用プロジェクト

 

図  稲わらからのバイオエタノール製造プロセス
図  稲わらからのバイオエタノール製造プロセス


表  各プロジェクトの前処理、糖化、発酵技術

地区 前処理 糖化 発酵
北海道
(恵庭市)
アルカリ前処理 同時糖化発酵
秋田県
(潟上市)
微粉砕 熱水糖化法 非遺伝子組換酵母
によるセミバッチ法
千葉県
(柏市)
アルカリ蒸解・
微粉砕処理
糖化酵素回収 C5、C6発酵
兵庫県
(明石市)
水熱分解 酵素糖化 非組換え酵母
によるバッチ法

 

参考:
バイオエタノール通信 no5,2010年(社団法人 地域資源循環技術センター発行)
農林水産省ホームページ:
http://www.maff.go.jp/j/nousin/zyunkan/biomass/soft06/index.html

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