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亜臨界水・超臨界水を用いたバイオマスの資源化技術が実用化へ

亜臨界水・超臨界水を用いたバイオマスの資源化技術が実用化へ

亜臨界水・超臨界水を用いて、バイオマス廃棄物を資源化する技術が将来有望として注目を浴びている。水の臨界温度(Tc= 374℃)、臨界圧力(Pc=22.1MPa)を超えた領域が超臨界水、それ以下の温度、圧力は亜臨界水である。この技術の利点は、水は地球上に広く存在し、安価で取り扱いやすい、化学的に安定で環境への悪影響がないことが挙げられる。

現在、林地残材・製材工場残材・バガス(サトウキビの搾りかす)の木質バイオマスを、亜臨界水・超臨界水処理で加水分解する研究が進められている。木質バイオマスは、セルロース、ヘミセルロース、リグニンの高分子成分から構成され、これらは、互いに結合して複雑な構造を取っている。木質バイオマスを亜臨界水・超臨界水で処理すると、加水分解によってセルロースはグルコース(C6糖)とセロビオース(C6-C6糖)に、ヘミセルロースはキシロース(C5糖)とアラビノース(C5糖)となる。これら糖は発酵処理によりバイオエタノールにすることができる。

バイオマスを亜臨界水・超臨界水を用いて資源化する開発・実用化は、日本が最も進んでいる。実用化技術として、三菱化工機蠅蓮下水汚泥を1.6MPa〜2.9MPa、200℃〜230℃の亜臨界水で処理し石炭代替の固形燃料やバイオガスとする、連続処理設備の販売を開始した。亜臨界水・超臨界水処理は環境に優しい技術であり、バイオマスをエネルギーとする技術が今後、広く普及することが期待される。

 

図  水の状態図
図  水の状態図

 

図  木質バイオマスの亜臨界水、超臨界水処理
図  木質バイオマスの亜臨界水、超臨界水処理

 

参考:
坂志朗、日本エネルギー学会誌,88, No5,pp363 (2009)、環境バイオマスフォーラム2010講演会資料(超臨界水によるバイオリファイナリー前処理および選択的化学合成;南公隆、東北大学)、三菱化工機螢僖鵐侫譽奪函‖

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