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下水汚泥バイオガスの都市ガス導管への注入が開始

下水汚泥バイオガスの都市ガス導管への注入が開始

2009年9月に施行された、「エネルギー供給構造高度化法」で、エネルギー事業者には非化石エネルギー源の利用が義務づけられ、ガス事業者にはバイオガスの利用が義務づけられた。都市ガス業界は、これまでに下水汚泥および食品廃棄物からのバイオマスの利活用を進めており、2010年度には22万キロリットル(原油換算)のバイオガス利用を目標としている。

日本の下水道の処理人口は9,000万人を超え、大量の下水汚泥が発生している。2007年度には225万トン(乾燥ベース)が発生している。下水汚泥のリサイクル率は77%と高く、多くはセメント等の建設資材に134万トン、その他には肥料に39万トンが利用されている。残りの52万トンは埋め立て処理されリサイクルされていない。
この下水汚泥のリサイクルに、従来のマテリアル利用(建設資材、肥料)に変わって、エネルギーとして利用する新たな取り組みが始まっている。

神戸市、大阪ガス蝓↓蠖盛欖超ソリューションは、2010年10月に、「日本で初めて、下水汚泥からのバイオガス(メタン97%以上)を、直接都市ガス導入管に注入する事業を開始した」と発表した。この事業で導入されるバイオガスは年間80万m3で、2,000戸の家庭が使用するガス量に相当し、これによるCO2排出削減効果は年間1,200トンである。

これまで、下水汚泥からのバイオガス利用は、1999年から新潟県長岡市で、2005年から石川県金沢市で行なわれている。長岡市では年間60万m3、金沢市では年間28万m3のバイオガスが、隣接する都市ガス製造所まで導管を通じて送られ、「都市ガス製造所での原料」として使用されている。神戸市のバイオガスの事業化は、「都市ガス製造所を通すことなく、そのまま都市ガスとして供給」する日本初のケースとなる。この方法は、都市ガスの製造所との距離に制約を受けるこが無く、下水処理場で発生するバイオガスを余すことなく有効利用できるようになる。


図 下水汚泥の発生量と再利用
図 下水汚泥の発生量と再利用

 

図 下水汚泥からのバイオガスの都市ガスとしての利用
図 下水汚泥からのバイオガスの都市ガスとしての利用

 

参考:
社団法人日本ガス協会発表資料「エネルギー供給構造高度化に向けた都市ガス協会の取り組み」、大阪ガス螢廛譽好螢蝓璽溝

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