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インドでは家庭用バイオガスプラントが普及

インドでは家庭用バイオガスプラントが普及

2007年のインドの一次エネルギー供給は、約6億トン(石油換算)であった。この内、バイオマス・廃棄物は、1.6億トンで全体の26.9%を占めている。このバイオマスは森林資源、農作物の残渣、家畜排泄物が主である。

インドと日本の全消費エネルギーは、それぞれ3.9 億トン、3.4億トンで、そのうち住居での消費エネルギーは、インドは1.6 億トン、日本が0.5億トンでインドは住居で消費される割合が多い。更に、インドでは、バイオマス・廃棄物が住居用に1.3億トン使用されており、バイオマス・廃棄物は住居の貴重なエネルギー資源となっている。

インドでは、伝統的に牛糞に稲藁や麦藁を混ぜて乾燥させた、牛糞燃料や薪を燃料として使われてきた。しかし、これら燃料は、燃焼効率が悪く、燃やす際に健康を害する多量の煙が発生する等の大きい問題がある。更に、インドの2億世帯のうち、44%は電気を使用しておらず、地方の7,500万世帯はいまだに灯油を照明に使用している。

この問題を解決する策として、インド政府が積極的に進めているのが、「家庭用バイオガスプラント」である。このプラントは、ただ地面に穴を掘っただけの発酵槽で、非常に単純だがコストもかからない。家畜の糞尿や家庭からの生ごみを発酵槽に投入し、発生するバイオガスを調理や、灯油に代わる照明用の燃料として利用する。バイオガスは、メタンを55〜75%含み、特に農村部では重要なクリーンなエネルギー源となっている。

2008年度の1年間で、この「家庭用バイオマスガスプラント」はインド国内に、約10万基が設置された。2009年3月末時点では413万基設置されており、更にインド国内では、潜在需要が1,234万基あると推定されている。インド政府は、設置費用(100ドル前後)に60%の政府資金援助を行なっており、2年で設置費用が回収できることもあり、今後も増加が見込まれる。

 

表 一次エネルギー供給:2007年 (石油換算 百万トン)

  石炭 石油 天然ガス 原子力 水力 地熱・
太陽光他
バイオマス・廃棄物 合計
国内生産  210.195 39.104 23.732 4.371 10.648 1.143 161.730 450.923
輸入  34.224 147.378 9.638 0.000 0.000 0.000 0.000 191.240
輸出  -0.791 -40.826 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 -41.617
一次供給  243.628 145.656 33.370 4.371 10.648 1.143 161.730 600.546

 

表 インドと日本の全消費エネルギー量と住居用消費エネルギー(石油換算 百万トン)

  全消費 住居用
石炭 石油製品 天然ガス バイオマス・廃棄物 電力 住居合計
インド 392.905 2.818 22.406 0.712 126.435 10.408 162.779
日本 341.696 0.000 14.333 9.315 0.026 25.026 48.700

 

図 インドの一次エネルギー供給
図 インドの一次エネルギー供給

 

図 インドと日本の住居用エネルギー(石油換算 百万トン)
図 インドと日本の住居用エネルギー(石油換算 百万トン)

 

図 インドの「家庭用バイオガスプラント」の普及
図 インドの「家庭用バイオガスプラント」の普及

 

図 家庭用バイオマスガスプラントの普及が進むインド
図 家庭用バイオマスガスプラントの普及が進むインド

 

参考:
IEA(International Energy Agency)ホームページ:http://www.iea.org/
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/L0/201104.htm
インド経済産業データハンドブック09年度版(螢▲献∋唆噺Φ羹蝓“行)

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