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カンボジアの豊富なバイオマスを利用した発電と省エネ

カンボジアの豊富なバイオマスを利用した発電と省エネ

カンボジアの2007年の一次エネルギーの供給量は、5.163百万トン(石油換算)でその内、薪、木炭、藁の国産バイオマスが3.620百万トン(石油換算)で全体の70.3%を占める。バイオマスはほとんどが薪であり、家庭で料理等の燃料として利用されている。一方、石油製品である輸送用ガソリン、発電用ディーゼル、家庭・施設用のLPG(液化石油ガス)は全量輸入されている。

総人口1,450万人の内、農業人口は70%を占め、農業はカンボジアの重要な基幹産業となっている。主な年間の農作物収穫量は、米が471万トン、キャッサバが33万トン、とうもろこしが32万トン、サトウキビが17万トン(2003年)である。籾殻やバガス(サトウキビの搾りかす)の廃棄物は農作物の約25%なので、農作物廃棄物は年間138万トン発生している。この廃棄物が、バイオマスエネルギー源として注目を浴びている。

欧州委員会は、ASEAN諸国におけるコージェネレーションを推進している。これを支援しているCOGEN3 計画では、プノンペン近郊の精米工場に、籾殻を用いた1.5MWのバイオマス発電の設置を検討した。その結果、得られる電力、熱は軽油の代替として使用でき、投資金額は334万ユーロである。

一般家庭での薪を使用した料理用ストーブについて、断熱を施し空気の流れを改良し燃焼効率を良くすることで、30%の省エネ効果が見込まれている。カンボジアでは薪によるエネルギー使用が多く、この省エネにより年間0.563百万トン(石油換算)のエネルギーが節約できる。これはカンボジアのバイオマスエネルギー消費量の約15.6%を占め、省エネ効果は大きい。このようにカンボジアでは、豊富なバイオマス資源を活用した発電、省エネプロジェクトが検討されている。


表 カンボジアの一次エネルギー供給 (2007年、単位:百万トン石油換算)

エネルギー源 石油製品 水力 バイオマス
エネルギー
合計
国内生産 0 0.004 3.620 3.624
輸入 1.525 0 0 1.525
合計 1.525 0.004 3.620 5.149

 

図 カンボジアの一次エネルギー供給(2007年)
図 カンボジアの一次エネルギー供給(2007年)

 

図 カンボジアの農作物収穫量(2003年)
図 カンボジアの農作物収穫量(2003年)

 

図 インドシナ半島の南部に位置するカンボジア
図 インドシナ半島の南部に位置するカンボジア

 

参考:
IEA(International Energy Agency)ホームページ; http://www.iea.org/
ASEAN-JAPAN FAPP(Farmers’ Partnership Project; http://www.asean-japan-farmersinfo.org/japan、 CDM Country Guide for Cambodia(財団法人 地球環境戦略研究機関発行) 他

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