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バイオDME (ジメチルエーテル)の用途に弾み

バイオDME (ジメチルエーテル)の用途に弾み

藻からバイオ燃料を製造する研究が進んでいる。藻は光合成により、自身の2倍以上の油を製造できる。1年間に、1ヘクタール当りのバイオ燃料の生産量は、大豆が0.4kℓ、トウモロコシが2.1kℓ、サトウキビが5.2 kℓであるが、藻は11 kℓから90 kℓと、在来の原料と比べて数十倍もある。しかも、藻は食糧生産に影響を与えることもない。

NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)と電力中央研究所は、2010年3月18日に、「藻の一種であるアオコから、低コストで油分を抽出する技術を開発した」と発表した。「アオコ」は、富栄養化が進んだ湖沼において大量に生じ、生態系を破壊したり漁業への障害、悪臭などの悪影響があり、有効活用が望まれていた。

「アオコ」からの油の抽出は、DME(ジメチルエーテル:CH3-O-CH3)を用いる。DMEを用いると、脱水・乾燥工程を簡素化でき、簡単に安くバイオ燃料を生み出せる。従来ではアオコの乾燥重量の0.6%しか油分を抽出できなかったが、DMEを用いると70倍の40%が抽出でき飛躍的に生産性が上がる。

DMEは、硫黄を含まず燃焼時に硫黄酸化物や粒子状物質(PM)を排出しないクリーンな燃料としても知られている。DME自動車普及推進委員会は、2010年5月18日に、「ユーカリチップから製造したDMEを5%混合した燃料を使って、トラックを走らせる実証試験を行い、問題なく走行できた」と発表した。

木質バイオマスからのDMEは、「バイオ燃料」にも「アオコ抽出剤」にも使えることが証明され、バイオDMEの用途が広がり実用化に弾みがついた。

表 バイオ原料種と面積収量

原料の種類 面積収量
(kℓ/ha/yr)
大豆 0.4
小麦 0.7
大麦 0.9
ひまわり 1.0
菜種 1.2
1.6
ジャトロファ 1.9
とうもろこし 2.1
サトウキビ 5.2
パーム油 5.9
藻(重量比15%のTAG*) 11.2
藻(重量比50%のTAG*) 93.5

*TAG(Triacrylglycerols):藻のオイル分の形態


図 バイオ原料種と面積収量
図 バイオ原料種と面積収量


参考:
「藻類からのバイオ燃料生産」エネルギー研究会(2008年11月 山崎博)、1NEDO プレスリリース、DME自動車普及推進委員会ホームページ:http://www.dme-vehicle.org/event/2010/100518img.html   他

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