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国産バイオ燃料の普及拡大に向けて!

国産バイオ燃料の普及拡大に向けて!

ガソリンに代わる国産バイオ燃料の生産目標を、日本政府は2011年度までに5万kℓ(キロリットル:エタノール換算)、2030年度までに600万kℓとしている。この600万kℓは現在のガソリン消費量の10%にあたり、「国産バイオ燃料として生産が可能な量である」と国は試算している。原料は、食料との競合を回避するために、稲わら等の草本系バイオマスや林地残材などの木質系バイオマス活用や、遊休地でのエネルギー資源作物栽培を想定している。表に、各原料からのバイオ燃料生産可能量を示した。

現在、日本の自主エネルギー比率「従来の日本のエネルギー自給率(原子力発電を含めて18%)と海外において日本政府と日本企業が保有する資源権益(20%)」は38%であり、これを2030年までに70%まで引き上げる方針を、2010年4月28日に経済産業省が示した。国産バイオ燃料の大幅な生産拡大によって、国の エネルギー自給率を高めることができる。この目標に向けて、大学・民間・国の研究機関は、技術開発、事業化を強力に推進している。最近、企業と国の研究機関による国産バイオ燃料製造の研究開発成果が、相次いで発表された。表に最近の研究開発成果を示した。


表 国産バイオ燃料供給可能量(2030年)「参考資料:バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議 2007年2月」

原料 生産可能量(2030年度)
エタノール換算 原油換算
1.糖・澱粉質
(食料生産過程の副産物、規格外農作物等)
5万kℓ 3万kℓ
2.草本系(稲わら、麦わら等) 180万〜200万kℓ 110万〜120万kℓ
3.資源作物(稲、テンサイ) 200万〜220万kℓ 120万〜130万kℓ
4.木質系(建築廃材、林地残林等) 200万〜220万kℓ 120万〜130万kℓ
5.バイオディーゼル燃料系 10万〜20万kℓ 6万〜12万kℓ
合計 600万kℓ 360万kℓ


図 国産バイオ燃料の生産目標
図 国産バイオ燃料の生産目標


図 国産バイオ燃料の原料
図 国産バイオ燃料の原料


表 国産バイオ燃料の 研究開発成果

実施者 バイオ燃料の開発・製造
新日鉄エンジニアリング 2010年4月19日、「食品廃棄物を原料としたバイオエタノールを製造する実験事業が終了した」と発表。
北九州市で、食品廃棄物を1日10トン分別収集し、1日500ℓのバイオエタノールを製造し、E3ガソリン(3%バイオエタノール混合ガソリン)として走行試験も実施。
産総研、スギノマシン 2010年4月13日、「セルロースをウォータージェットを用いて粉砕・微細化する技術を開発した」と発表。
微細化セルロースは、糖化酵素によるグルコースへの分解効率が6倍に向上。
アサヒビール、農研機構九州沖縄農業研究センター 2010年4月13日、「高バイオマス量サトウキビを用い、低コストで大量のバイオエタノールを生産できる手法を開発した」と発表。
育成された新種の高バイオマス量サトウキビ「KY01-2044」は、従来種と比較して収量が1.5倍、全糖収量が1.3倍である。
新日本石油、日立プラントテクロジー、ユーグレナ 2010年3月8日、「プランクトンの一種である体長0.1mのミドリムシを人工的に池やプールで培養し、体内に含まれる油分を抽出し航空機向けの燃料として開発する」と発表。
ミドリムシは生産効率が高く、燃料油70円/ℓのコストを見込む。

 

参考:
バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議(2007年2月「国産バイオ燃料の大幅な生産拡大」)、環境新聞、新日鉄エンジニアリングホームページ、産総研ホームページ他

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