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バイオ燃料利用の東南アジアの動向

バイオ燃料利用の東南アジアの動向

東南アジア各国は、自国で消費するエネルギーには、自国で生産するバイオ燃料を使用を促進し、原油等の輸入を削減させる政策を取っている。2008年の金融恐慌により、経済状況が悪化し、計画通りにバイオ燃料の利用が進まず、政策を見直している。一方で、最近、バイオ燃料が増産される動きもある。インドネシア、マレーシアおよびタイにおけるバイオ燃料利用の最新情報を示す。

  1. インドネシア
    インドネシアのエネルギー鉱物省は、「産業界のバイオ燃料使用義務を、2010年1月から開始する」と発表した。バイオ燃料の燃料に占める混合比率は、バイオディーゼル1%、バイオエタノール1%である。バイオ燃料の使用促進のために、政府が補助金を負担する。補助金はバイオエタノールに対しては1,450ルピア/L、バイオディーゼル油に対しては1,660ルピア/Lである。(注:1ルピア=約0.01円)。バイオ燃料使用義務は、2009年から予定していたが、バイオ燃料の補助金支給が難航し、実施が遅れていた。しかし、この程、使用開始の目処が立ち、「2010年1月からの開始されることになった」とエネルギー鉱物省が発表した。
     
    今後、インドネシア政府は、バイオディーゼル、バイオエタノールのバイオ燃料の使用を拡大していく方針である。2025年には、運輸部門と発電所のバイオディーゼルの燃料消費に占める割合は、それぞれ20%まで引き上げる。一方2025年には、運輸部門において燃料消費のうち、バイオエタノールの割合を15%にする計画である。
  2. マレーシア
    マレーシア政府は、通常のディーゼル油に、パーム油産バイオディーゼル油を5%混合した[B5]燃料を、全面導入する計画であった。しかし、「混合率を下げ、3%混合した[B3]燃料を、今後導入する方向で検討を進めている」ことを明らかにした。これは、[B5]燃料は、政府の補助金負担が大きくなることと、[B5]燃料の利用が伸び悩んでいることによる。[B5]を全面導入すると、政府の負担が2億5,000万リンギ(約66億円)に上ると見られている。
     
    現在[B5]燃料は、クアラルンプール市役所、国防省、公共事業局が保有する4,000台のディーゼル車で使用されているが、月間の使用量は40トンに過ぎないという。政府の補助金負担を小さくして、[E3]燃料使用拡大を図る。
  3. タイ
    タイの15カ年計画では、代替エネルギーの消費量を現在の6.4%から2023年には、20%まで高める計画である。現在、タイでの、バイオエタノールの年間の生産量は、サトウキビを原料として、120万〜130万リットルである。最近、タピオカを原料としたエタノール生産が、建設が完了し、操業を開始し始めた。このため今後は、生産は、需要を上回る見通しとなった。現在は、自国で消費するバイオエタノールが不足しており、輸出が一時禁止されている。タイ政府は、バイオエタノールの増産を受けて、「2009年の年末には、タイ国内のバイオエタノール不足の状況が好転し、輸出を再開できる」と発表した。

参考:
2009年11月10付け Malaysia New Straits Times(マレーシア)
2009年11月3日インドネシア紙Bisnis Indonesia
2009年10月20日付けタイ紙Krungthep Turakij

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