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電力会社が相次いでバイオマス石炭混焼発電に参入

電力会社が相次いでバイオマス石炭混焼発電に参入

2007年度の日本の発電電力量は、10,239億kWhであった。発電燃料は、石油13.2%、天然ガス27.4%、原子力25.6%、石炭25.3%、水力・地熱・新エネルギー7.6%、揚水が1.0%で、バランス良く利用している。それぞれの燃料による1kWhあたりの発電コストは、石油が10.0円〜17.3円と高く、石炭、原子力はそれぞれ5.0〜6.5円、4.8円〜6.2円と比較的コストが低い(表)。石炭は世界各地に賦存しており、供給安定性が高く経済的に好都合である反面、1kWhあたりのCO2排出量が最も多く環境負荷が大きい欠点ある。

CO2排出を減らす方法として、林地残材や間伐材などの木質バイオマスと石炭の混焼発電がある。この混焼発電に、東京電力株式会社、中国電力株式会社、九州電力株式会社が相次いで、2009年11月に、「木質バイオマスと石炭の混焼発電の実証事業を行なう」と発表した。木質バイオマスの石炭への混焼率は1〜3%である。木質バイオマスの利用は、石炭火力発電におけるCO2排出削減に貢献するとともに、未利用の森林資源を活用により森林整備の効果、地域の活性化にも繋がり、地域の期待も大きい。

木質バイオマスと石炭の混焼発電は、既に四国電力株式会社、北陸電力株式会社、電源開発株式会社で既に実証試験を行っている。この他にも、関西電力株式会社、沖縄電力株式会社でも実証事業の計画がある。日本の大手の電力会社が、相次いでバイオマス石炭混焼発電を開始することで、電力業界は低炭素社会の実現に向けて大きい一歩を踏み始めたと言える。


表 発電コスト
(出典:経済産業省、エネルギー白書2008年度版)

燃料発電コスト(円/kWh)
石炭5.0 〜 6.5
原子力4.8 〜 6.2
水力8.2 〜 13.3
石油10.0 〜 17.3
天然ガス5.8 〜 7.1
太陽光49
風力9 〜 14
地熱16

表 発電所の木質バイオマス使用量とCO2排出削減量

電力会社発電所木質バイオマス
使用量(トン/年)
CO2排出削減量
(トン/年)
備考
中国電力新小野田25,00029,0002011年から試験運転
(2007年から既に年間10,000トン使用)
三隅30,00023,0002011年から試験運転
東京電力常陸那珂70,000110,0002011年から試験運転
九州電力苓北15,00010,0002010年から試験運転

図 日本の発電電力量(2007年度)
図 日本の発電電力量(2007年度)


図 日本の石炭混焼発電所(橙色の発電所が、2009年11月に発表されたもの)
図 日本の石炭混焼発電所(橙色の発電所が、2009年11月に発表されたもの)


参考:資源エネルギー庁、日本のエネルギー2009、東京電力ホームページ、中国電力ホームページ、九州電力ホームページ、

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