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下水汚泥をバイオマス燃料に変換

下水汚泥をバイオマス燃料に変換

日本の下水道処理人口普及率は、2008年度末現在で73%で、国内で稼動している下水処理施設は約2,000ケ所あり、確実に増えている。下水処理場で発生する下水汚泥は、2006年度で223万トンであった。下水汚泥の組成は、約80%が有機物(179万トン)、残り20%が無機物(45万トン)である。無機物はセメント原料や、レンガに70%再利用されている。一方、有機物は肥料に10%、消化ガスに12%、汚泥燃料に0.6% と再利用されているものの、残り77%は焼却や埋め立て処理され、再利用されていない。

下水汚泥223万トンを、全てエネルギーとして回収した場合、発熱量は原油換算で約97.5万キロリットルになる。化石燃料をこの下水汚泥からの燃料に代替し、CO2排出削減を進めることを国は目指している。

下水汚泥の燃料化には、「消化法(メタンガス)を生成」と、「炭化法(炭化燃料)を製造」の2つの方法がある。日本の下水処理施設で、「消化法」を採用しているのは、約300カ所にすぎず、その内の25ケ所でバイオマス発電を行なっている。日本における、最近の下水汚泥のエネルギー利用の事例を表に示す。下水汚泥は生活に伴って必ず発生する。しかもエネルギーとして見ると、特に大都市では安定的に供給され、資源としての価値も高い。今後、本格的に下水汚泥のエネルギー利用が期待される。


図 下水汚泥発生量と利用状況
図 下水汚泥発生量と利用状況


図 下水汚泥からのエネルギー利用
図 下水汚泥からのエネルギー利用


表 下水汚泥からのエネルギー利用

方法下水汚泥からのエネルギー利用
消化大阪ガス
(神戸市)
  • 2010年度から神戸市の下水汚泥からのメタンを、大阪ガス株式会社が都市ガスに混合
寿工業
(東京)
  • 下水汚泥からのメタンガスを燃料とする発電システムをマツダと共同開発
  • 運用コストは従来より30%低減
炭化広島市
  • 2012年度から年に2万7,800トンの広島市の下水汚泥を炭化
  • 電源開発株式会社の竹原発電所で石炭と混焼
  • 事業費は90億円
  • 広島市のCO2排出削減量は年間9,700トンで、3%のCO2排出削減

参考:国土交通省資料、建設通信新聞、中国新聞 他

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