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バングラデシュの家庭におけるバイオエネルギー利用の改善

バングラデシュの家庭におけるバイオエネルギー利用の改善

バングラデシュのバイオマスエネルギーは、一次エネルギー全体の約60%を占める。バイオマス発電の250kWの籾殻発電所1号機が、2008年に稼動している。同国では膨大な天然ガス開発(採取可能賦存量329Gm3/、約2,500億トン)が進められている。更に石炭も1985年にブラプクリア(Barapukuria)炭田が発見され、中国の支援を受けて200万トン/年の坑内掘採炭がスタートし、250MW石炭火力発電が操業を開始している。

天然ガスと石炭の開発が進められている事から、バイオマスエネルギー使用比率は今後下がる見込みだが、家庭用燃料は今尚バイオマスが主流である。バングラデシュでは92%以上の主婦が、室内で固体燃料を使って料理を行っている。このため室内の空気汚染が甚だしく、毎年4万6千人が急性下気道感染症で亡くなっている。その70%が子供である。

世界銀行の調査によると、室内の浮遊粒子濃度(10ミクロンm以下の微粒子:PM10)は、WHOの基準よりも30〜35倍であった。そのため改良型料理窯(ICS:Improved Cooking Stove)が普及し始めている。200万台の市場と言われ、今年から発売し始めて、僅か6ヶ月で2,000台を販売した企業もある。ICSによるCO2-effective(温室効果ガス)の削減コストは、8ドル/t-CO2-effectiveと推算されている。更にICSは、単に空気浄化だけでなく、熱効率の向上も期待される。

バングラデシュ政府は、家庭用バイオガス設備(1.2〜4.8m3)の普及を促進している。この設備は、家畜排泄物などをエネルギーに変換させるもので、2006〜2009年の4年間に6万台を同国内に普及させる計画である。


図 バングラデシュの家庭でのPM10計測結果(24時間平均値)(*)WHO基準は50μg/m3以下)
図 バングラデシュの家庭でのPM10計測結果(24時間平均値)
(*)WHO基準は50μg/m3以下


出典:ESMAP knowledge Exchange Series No.13ほか

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