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亜硫酸パルプ廃液(黒液)からエタノール製造の研究開始

亜硫酸パルプ廃液(黒液)からエタノール製造の研究開始

日本製紙ケミカル蠅肇灰好眄侈蠅蓮2009年7月15日、「パルプ製造時の亜硫酸パルプ廃液(黒液)を原料として、効率的にエタノールを製造する共同研究を実施する」と発表した。両社は2008年から、エタノール製造能力10,000キロリットル/年のフィージビリティ調査を行ってきた。今回発表された共同研究は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究として実施され、事業費は年間約2,000万円、研究期間は2009年〜2010年の2年間である。東京大学と九州大学も参加する。

日本の製紙工場から排出されるパルプ廃液(黒液)は、2008年度は約7,000万トン発生し、ほぼ100%再利用されている。バイオマス資源の中では最も再利用率が高い。黒液の主成分はリグニン、ヘミセルロースの有機質である。現在、製紙工場は黒液を燃焼させて発電、蒸気としてエネルギー利用し、工場使用エネルギーの32.6%をこの黒液で賄っている。

紙の原料であるパルプ製造法は、日本では硫化ソーダ処理の「クラフトパルプ法」が主体であり、「亜硫酸パルプ法」は日本製紙ケミカル蟾渉纏業所だけが工業利用している。亜硫酸パルプ廃液(黒液)は、クラフトパルプ廃液(黒液)と比べて、エタノールの原料となる糖密度が高いという特徴がある。亜硫酸パルプ廃液をエタノール原料としているのは欧米、カナダ、ロシアであり、日本では現在、実用化されていない。パルプ廃液の特性を生かした、エタノール製造の実用化が期待される。



表 日本のバイオマス発生量と再利用率(出典:社団法人日本有機資源協会のパンフレット)

バイオマス 年間発生量
(万トン)
再利用率
(%)
廃棄物系バイオマス 黒液 7,000 100
家畜排泄物 8,700 90
下水汚泥 7,900 75
廃棄紙 3,600 60
食品廃棄物 1,900 25
製材工場等残材 430 95
建設発生木材 470 70
未利用バイオマス 農作物非食用 1,400 30
林地残材 800 1
合計 32,200  

図 バイオマス発生量と再利用率

図 バイオマス発生量と再利用率

(出典:社団法人日本有機資源協会のパンフレット)

参考:化学工業日報、石油通信、コスモ石油螢曄璽爛據璽検http://www.cosmo-oil.co.jp/>、NEDOホームページ他<http://www.nedo.go.jp/

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