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木質バイオエタノールの製造実証プラントが秋田県に完成

バイオエタノールの普及目標
図 バイオエタノールの普及目標

日本政府は、ガソリンに代わるバイオマス燃料としてバイオエタノールの普及目標を掲げている。国産バイオエタノールの普及目標は、2010年に5万キロリットル、2020年に100万キロリットル、2030年に380万キロリットルである。国産バイオエタノールの大幅な生産拡大に向けては、食料や飼料と競合しない、木質バイオマスからのバイオエタノールの生産が注目されている。原料となるバイオマスは長期的に見て、稲わら、廃木材、遊休農地を利用して栽培したソルガム、およびほとんど利用されていない林地残材850万m3林地残材が有望である。

独立行政法人・森林総合研究所が秋田県北秋田市に建設を進めていた、木質バイオマスを原料とするエタノールの製造実証プラントが完成し、2009年6月23日に竣工式が執り行われた。プラント設備費は7億円で、エタノールを年間125キロリットルの規模で生産する。木質バイオエタノールの製造技術開発は、林野庁のプロジェクトで、森林総合研究所が事業主体となり、東京大学、早稲田大学、秋田県立大学、秋田県及び北秋田市が共同で実施する。平成20年度から24年度までの5年間にわたり技術実証及び施設改良を行う。

バイオマス原料は、秋田県及び北秋田市で発生するスギ林地残材等を用いる。水酸化ナトリウム水溶液による「アルカリ蒸解法」で木材中のリグニンを除去した後、糖化と発酵を同時に行なう生産性の良い、「酵素と酵母による同時糖化発酵法」でバイオエタノールとする。4年後に木質バイオマス1トン当たりバイオエタノール250リットルの収率および100円/リットルの生産コスト実現を目指す。

表 バイオエタノールの供給見込みと長期的供給可能量(単位:万キロリットル)

バイオマスの種類 2010年度供給見込み 長期的供給可能量
糖蜜(沖縄) 0.07〜0.14 0.24〜0.48
規格外小麦(北海道) 0.58〜1.16 2.05〜4.09
廃木材 0.42〜0.7 19〜39
食品廃棄物 0 5〜10
エネルギー資源作物 ミニマムアクセス米 3.57 3.57
稲わら 0 42〜84
生産調整面積(稲) 0 7.5〜15
遊休農地(ソルガム) 0 15〜31
林地残材 0 14〜24
合計 4.64〜5.57 108〜211

(出所:「輸送用エコ燃料の普及拡大について」(エコ燃料利用推進会議))


バイオエタノールの長期的供給可能量

図 バイオエタノールの長期的供給可能量

参考:バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議「国産バイオ燃料の生産拡大工程表(平成19年2月)」、林野庁「木材産業の体制整備及び国産材の利用拡大に向けた基本方針(平成19年2月)」化学工業日報、森林総合研究所ホームページ他

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