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木質系バイオマスからDME(ジメチルエーテル)を合成

岩谷産業蠅汎販行政法人・産業技術総合研究所は、2009年5月12日「木質系バイオマスのユーカリチップからDMEの合成に成功した」と発表した。DME(ジメチルエーテル: CH3-O-CH3 )は、日本ではスプレー缶用ガスとして利用されているが、LPガス(液化石油ガス)と似た性質を持っており、自動車用燃料としても利用できる。また天然ガス、石炭、重質油、バイオマス等から生産が可能で、木質系バイオマス由来のDME開発は国産バイオ燃料の普及に繋がり、エネルギー資源を海外に依存する日本にとって大きな意義がある。

今回発表されたDMEの製造方法は、1MPa未満の比較的低圧のもとでDMEを合成し、高圧ガス保安法の適用を受けないため、製造装置は小規模のものになる。したがって原料の生産地において小規模な装置を使ってバイオマスDMEを生産し、その地で消費できるようになる。今回の研究成果は、「機動性を生かした事業モデル、バイオ燃料の地産地消事業モデル」に発展することが期待される。

DMEは硫黄を含まず、燃焼時に硫黄酸化物(SOx)や粒子状物質(PM)を発生しない「クリーン」なエネルギーであり、更にバイオマスから製造する方法は「CO2を排出しないカーボンニュートラル」なエネルギーとして期待される。今後はこのバイオマスDMEの特徴を活かし、自動車燃料や家庭用のLPガスとの混合利用を中心に研究を続ける。

日本におけるディーゼル車の排出ガス規制は図に示すように、年々加速度的に厳しくなってきている。1994年に短期規制、1998年に長期規制、2003年に新短期規制、2005年に新長期規制が適用されたが、2009年にはポスト新長期規制が制定される計画である。短期間で次々と厳しい規制が導入されている中で、DMEでディーゼルエンジンを動かして走行するDME自動車の開発が進められており新しい規制をクリアしていることが、走行試験で確認されている。


日本のディーゼル車の排出ガス規制

図 日本のディーゼル車の排出ガス規制
・車両総重量3.5トン超のトラック・バスの規制値
・g/kWhとは、エンジン出力1kW(1.36馬力)あたりの1時間の排出量

参考:化学工業日報、日刊工業新聞、岩谷産業螢曄璽爛據璽検∋坐躙Α嵜掲確措動車技術研究センター」資料、DME自動車普及推進委員会ホームページ他

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